レビュー
現代人はとにかく時間が足りない。やるべきことが終わらないし、やりたいこともできないと悩む人の多くが、これまでさまざまな時短術を試し、効率化を図ってきたはずだ。
タイパの追求に疲れてしまった人におすすめしたいのが、タイムコーディネーターの吉武麻子氏による『時間デトックス』である。本書が紹介するのは、自分の時間の使い方を「心地よさ」を軸に見直し、人生を再設計する「タイムコーディネート」という考え方だ。私たちのタスクは、時短や効率化ではどうしようもないほどにまでふくれあがっている。そこで本書は、「捨てる・任せる・ゆるめる」という3つの視点から、タスクを手放す実践的なアプローチを紹介している。
そうして「時間デトックス」をした先に、「なりたい自分」が見えてくる。最終的に目指すのは、自分が「ありたい未来」を見据え、自分の時間の使い方を主体的に決められるようになることだ。自分の人生は今やっていることの繰り返しでよいのか。そんな漠然とした不安を抱える人の未来を明るく照らしてくれる一冊である。
本書の要点
・時間に追われる生活から抜け出すためには、自分の時間の使い方を「心地よさ」を軸に再設計する「タイムコーディネート」の考え方が有効だ。
・1日の行動ログをとり、やったことを「やりたい」「やらなければならない」の2つに色分けしてみよう。ログを踏まえて自分のやりたいことがなぜできていないと感じるのかを考えると、手放すべきものが見えてくる。
・「捨てる」「任せる」「ゆるめる」の3つの視点からやりたくないタスクを手放し、自分が本当にやりたいことに時間を使えるようにしよう。
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