レビュー
プレゼン、商談、自己紹介など、ビジネスシーンには緊張せざるを得ない場面が多々ある。もちろん場慣れすることも大切だ。
本書は、そんな人に読んでほしい一冊だ。本書では、80のシーンに分けて緊張をやわらげる対策を紹介している。大人数の前での緊張、1対1のときの緊張、そしてプライベートや日常のちょっとした場面での緊張。ひとえに「緊張する」といっても、その種類はさまざまだ。本書ではカテゴリー別に、多彩なシーンがずらりと並ぶ。
著者は「あがり症克服オンラインサロン」を運営する佐藤健陽氏と、心理カウンセラーの加藤隆行氏だ。佐藤氏は高校2年のときにあがり症になり、以来20年にわたり苦しんだ“緊張キャリア”の持ち主だ。加藤氏はIT企業に就職するも、30歳のときに体調を崩し、入退院を繰り返すうちに自分の心と向き合うようになったという。緊張に苦しむ人たちが少しでもラクになるよう、ふたりの知識と経験と知恵を詰め込んだのが本書である。
緊張緩和には「心理面」「身体面」「社会面」の3つの側面からアプローチできるという。本書では多角的な視点を取り入れて、それぞれの場面に合ったスキルを紹介している。
緊張は、ほんの小さな行動でやわらげることができる。ぜひ1つでも試してみて、効果を実感してほしい。
本書の要点
・自己紹介で自分の番が回ってくるとき、心臓がドキドキして全身が固まってしまうことがある。ゆっくり呼吸をして、緊張エネルギーを外に発散させよう。
・会話の輪に入るタイミングがわからないときは、「へー」「ふーん」と同調して話のペースをつかもう。すると、会話にも入りやすくなるはずだ。
・距離感が微妙な人とエレベーターで鉢合わせたときは、無理に話そうとしなくていい。
・初めての一人暮らしなど、初めて経験することには緊張がつきものだ。ゲーム感覚を取り入れて、緊張を楽しむようにしてみよう。
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