レビュー
翌日の仕事のことを考えると不安になり、なかなか眠れない。大事なプレゼンの最中に頭が真っ白になり、自分が何を話しているのかわからなくなった。
著者は、数々の著書を手がけるとともに、多くの人の心に寄り添い続けている人気の精神科医、和田秀樹氏である。本書では、精神科医としての豊富な経験と科学的根拠をもとに、平常心を取り戻し、本来の実力を発揮するための37の方法を紹介している。
著者は、心の仕組みを理解し、少しだけ考え方を変えることの重要性を繰り返し強調している。緊張や不安が生じるメカニズムについて、脳の働きや心理的要因を明らかにしながらわかりやすく解説し、具体的な考え方や行動のコツを提示してくれる。単なる精神論ではなく、実践しやすいテクニックもあわせて紹介しているのが特徴だ。
本書で取り上げられている、不安を感じやすい人のどの特徴が自分に当てはまるか、振り返りながら読み進めてみよう。思わぬことが、自分自身の日々の緊張につながっていると気づくはずだ。今まさに不安や緊張に悩んでいるビジネスパーソンはもちろん、自分の思考のクセや心の仕組みを知りたい人にもおすすめの一冊だ。
本書の要点
・みんなに好かれようとしたり、人目を気にしたりすることが緊張や不安につながる。周囲の人は思った以上に自分を見ていないものだ。
・感情に振り回されない自分を作るために、不安の原因となる固定観念を打ち破ろう。
・うまくいっている人は、自分にとって重要なものにエネルギーを全集中している。割り切って自分の行動スタイルを決めよう。
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