レビュー
あなたの人生は“ときめき”で満たされているだろうか? イエスと断言できる人は決して多くないだろう。生活のためだけに続けている仕事、違和感を抱くようになった人間関係、ピンとこない衣類が押し込まれたクローゼット……こうした“ときめかないもの”でいっぱいになっているのが、一般的な人の生活であろうと思う。
本書の著者、川原卓巳氏は、近藤麻理恵氏のマネジメントと“こんまりメソッド”の世界展開を手がけてきたプロデューサーだ。著者の人生が変わったのは「初めて麻理恵さんの片づけの現場に見学に行ったときのこと」。「麻理恵さんの片づけ法は、単なる片づけではない」と気づき、こんまりメソッドを拡げるために、会社員をやめると決めた。キャリアだけではない。人脈も収入も、いつか政治家になるという夢も、住み慣れた日本さえも捨て、活動拠点をアメリカに移したそうだ。
本書ではそんな著者が、自分のときめきに従って本当に必要なもののみにリソースをそそぐことで、より充実した人生を送る方法を語っている。第1章で捨てることの大切さを述べた後、章ごとに捨てる対象が変わり、モノ、人間関係、お金、そして自分について、捨てるべき理由や具体的なメソッドが示される。
あなたもこの本を読みながら、「自分にとって本当に大切なものは何か」「何をどう捨てていくか」と考え込むことになるだろう。その思考は痛みを伴うかもしれないが、未来には今よりももっと幸せな人生が待っていることを忘れないでほしい。
本書の要点
・仕事や人間関係を含め、ときめかないものを放置しているのは、人生を捨てているのと同じだ。不必要なものはどんどん捨て、自分にとって本当に大切なものだけにエネルギーや時間、お金を使ってこそ、豊かな人生が送れる。
・モノを捨てられない理由は「過去への執着」と「未来への不安」の2つだ。
・想像をはるかに超えた人生は、自分を捨てた先にある。なにかにのめり込んで生きてみよう。
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