レビュー
お酒が健康に良くないのは分かってる。でもやめられない……。
そんなジレンマを抱えている酒の愛飲家は多いだろう。近年は、飲酒リスクを指摘する研究結果も発表されているため、余計に慎重にならざるを得ない。
しかし、お酒は本当に健康に良くないのか。体に毒なのに、なぜ“本能”は拒否しないのか。末永くお酒を楽しむには、どう付き合っていけばいいのだろうか――。
そんな疑問に応えるのが本書『なぜ酔っ払うと酒がうまいのか』である。累計21万部を越える人気シリーズの最新刊で、酒と体の関係性について、医師・研究者など専門家22名の知見をまとめた一冊だ。著者で酒ジャーナリストの葉石かおり氏は大の酒愛好家であるが、コロナ禍に「アルコール依存症」になりかけたり、逆流性食道炎を患って家飲みをやめたりと、飲酒に対する不安も抱えている。
本書ではそんな不安を解消すべく、お酒が体に与えるリスクやその対策を多方面から探っていく。たとえば、健康診断で肝臓の数値が悪かった場合。もちろんお酒の飲み過ぎも影響しているが、カロリーの高いおつまみやサプリメントも、数値を悪くしている可能性があるという。
本書を読むことで、これまでのように無邪気に飲めなくなるかもしれない。
本書の要点
・「酒がうまい」と感じる理由は、味覚による情報のほか、生理的・精神的・習慣的な条件が影響している。
・健康診断における「肝臓の数値」が悪いのは、酒の飲み過ぎが関係している。そのほかにも高カロリーのおつまみや“肝臓に良い”サプリメントも、肝臓の負担になっている可能性がある。
・飲み過ぎは肌の老化を早めてしまう。1週間飲酒を控えたり、「特別な日」にだけ高いお酒を飲んだりして、減酒を心がけよう。
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