レビュー
あなたの手元には、何冊の「買っただけで読んでいない本」「最後まで読めずに投げ出した本」があるだろうか。そんな本が増えるたび、頭を抱え、自己嫌悪に陥ってしまうかもしれない。
そんな人に読んでほしいのが本書だ。著者が提唱する「完コピ読書術」で読む本は、たった1冊だけ。ただし、その1冊を熟読し、そこに書かれているノウハウを徹底的に実践するのだ。
そもそも、私たちは何のために実用書を手に取るのだろう。それは、「なりたい自分」があるからだと著者は説く。本は「読んで、わかる」がゴールではない。目指すべきはその先の、「なりたい自分」になることだ。そのためには本をただ漫然と読むだけでなく、実践に移すためのノウハウが必要になる。そして、本に書かれていることを自分の血肉にするには、多読よりも、たった1冊の「師匠本」との出会いこそが重要だという。
著者は自らが「普通の凡人」だからこそ、誰でもできる読書術が編み出せたのだと語る。この言葉には説得力がある。読書初心者はもちろん、これまで多くの本を読んできた人にとっても、新鮮な読書体験となるだろう。
世の中には素晴らしい本があふれている。その「知」をより深く自分のものにするために、「完コピ読書術」はうってつけだ。
本書の要点
・本は「読んで、わかる」がゴールではない。ゴールは「なりたい自分」になることだ。そのためには1冊の「師匠本」を決め、その内容を徹底的に実践するべきだ。これが「完コピ読書術」である。
・「完コピ読書術」は次の4つのステップで行う。ステップ1:「なるほどリスト」の作成、ステップ2:「奥義」の特定、ステップ3:「滝行」の実行、ステップ4:「特訓プログラム」の構築と実行
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