レビュー
あなたは、よい人生を送るためには莫大な資金や恵まれた環境、特別な才能、高度なノウハウなどが必要だと思い込んでいないだろうか。
本書によると、よい人生を送るために必要なものはたった1つ、「楽しむこと」だけだ。
「楽しむ人」の人生がうまくいく理由は明快だ。人は罰や恐怖ではなく、興味や喜びに基づいて動くとき、長く成果を出し続けられる。努力している感覚すらなく、遊ぶように没頭できる状態においてこそ、最高のパフォーマンスを出せるのだ。そして、その姿勢は周囲の人々を引きつけ、自然と支援を得られるようになるという。本書はこの状態をつくり出すための具体的な工夫や習慣を紹介している。
著者の横山直宏氏は、20年以上にわたって経営の第一線を走り続けてきた人物だ。26歳で創業した会社が経営危機に陥った際に「いったい何のために働いているのか」と涙を流した経験により、価値観が変わったという。以降は「楽しむ」ことを軸に会社をV字回復させ、13年間で累計100億円の売上を達成した。今では国内外で成果をあげ続けている。
成果と幸福を両立させたいと願う人に本書を読んでもらいたい。特に「仕事はつらいもの」と思い込んでいる人が読めば、きっと目からウロコが落ちるはずだ。
本書の要点
・うまくいくための「1つの習慣」は、なにごとも「楽しむ」ことだ。
・内発的動機づけで働くと、仕事のパフォーマンスは確実に高まる。自律性・有能感・関係性の3つを意識して、内発的動機づけを育てよう。
・過去のできごとは変えられないが、そのできごとに対する「意味づけ」は変えられる。ネガティブな体験も「〇〇のせいで」ではなく「〇〇のおかげで」と言い換えることが大切である。
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