レビュー
毎日忙しく働いてへとへと。休日は寝ているだけで終わってしまうのに、疲れが取れた気がしない——。
本書は、そんな忙しすぎて休むのが下手な人に正しい休息法を提示するために、まず疲労の正体を明らかにする。疲労を「自律神経の疲れ」「心の疲れ」「体の疲れ」の3種類に分類し、それぞれに合った回復法を具体的に提示する。本書の魅力は、「疲れ」という漠然とした状態を、種類やサインで見定め、具体的な回復法を“選択”できることにある。チェックシートを使って疲れ度合いや種類を診断し、回復法を自分に合ったかたちにカスタマイズできるのが魅力的だ。
「休む」というと、つい「寝る」ことを考えてしまうが、本書を読むと、それだけでは不十分だということがよく分かる。近年耳にする機会が多くなった「アクティブレスト」の考えにのっとれば、疲れているときにこそ軽い運動が有効だ。本書で「アクティブレスト」として提案されているのは運動だけではない。「適度に体を動かす」ことが大事なのだから、運動が苦手な人は「趣味のイベントに参加する」「友人と食事に出かける」といったことをアクティブレストに含めていいというのだ。これなら運動が苦手な人でも取り入れやすい。
本書の要点
・疲れは「自律神経の疲れ」「心の疲れ」「体の疲れ」の3種類に分類することができる。自分の疲れの種類と度合いを見極め、それぞれに合った休息法を実践することが重要だ。
・休息には「アクティブレスト」と「パッシブレスト」の2つのタイプがある。体を動かす機会が減り、脳を使う機会が格段に増えた現代人は、意識的にアクティブレストを取り入れるべきだ。
・健康的に長生きしたいなら、日々の運動は必須だ。運動で基礎体力が上がれば、疲れにくく、回復しやすい体をつくることができる。
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