レビュー

夢に向けて新たな一歩を踏み出したい。でも、失敗が怖くて動けない。

自分は「ファーストペンギン」タイプではない――。そんな思いを抱く人に、著者の安野貴博さんはこう語りかける。「行動に必要なのは、才能でも性格でもなく技術だ」と。
安野さんのキャリアは「はじめる」の連続だ。AIスタートアップを2社創業後、M-1グランプリに出場。SF作家、起業家、エンジニアとして活動しながら、2024年には都知事選に立候補し5位へ。その後デジタル民主主義を掲げ、新党「チームみらい」を結成し、2025年の参院選では初議席を獲得した。
新たな挑戦を体現する安野さん自身が、本来は「石橋を叩いて渡るタイプ」というから驚きだ。それでもリスクを取れるのは、後天的に「はじめるための技術」を身につけたからだという。
本書では、その経験をもとに、どのようにゴールを描き、不確実性や失敗と向き合いながら動き出すかを解説する。これからの時代は、やりたいことを見つけて仲間を集めれば、テクノロジーがその挑戦を後押ししてくれる。
安野さんは、YouTube「flierチャンネル」でも「リスクを正しく見積もり、取れるリスクなら打席に立ち続ける」と語ってくれた。
これは、本書からも一貫して伝わってくる応援のメッセージだ。
歴史の一ページは「はじめた人」がつくる。本書を読めば、きっと試してみたかったことを、はじめてみたくなるだろう。

本書の要点

・達成したいゴールを見つけるためには、解像度の高い未来をイメージすることが大事だ。「未来のはじめ方」の勝ちパターンは、発想のジャンプ × 論理的推論 × 物語化である。
・ゴールまでの戦略とストーリーを考える際には、リスクの種類を見極め、小さな実験をくり返す。
・仲間を集めてチームをつくる際には、スピードと心理的安全性がカギとなる。



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