レビュー

体感、ページ数よりも分厚く感じた一冊だった。本書は365人のインタビューを一冊にまとめたものである。

経営者、僧侶、プロスポーツ選手、教育者、特攻の生き残り、硫黄島の生還者……様々な人の体験談や人生観が載っている。要約にあたりそれらを一気に読み通したわけだが、この本を一言で表すのはとても難しい。重厚、壮絶、感動といった言葉が浮かんだが、そのどれもが適当とは言えないのである。
ただ一つ言えるのは、間違いなく人生観に変化があったということだろう。本書に登場する人々の経験談はどれも生半可ではなく、抑留先で麻酔もなしで両足を切断された僧侶に出会った話や、鉄の球を投げて肘の痛みを治そうとした野球選手、はたまた執刀医のプロフェッショナル極まる心構えなど本当にいろいろなエピソードに触れることができる。それらは決して「遠い世界の超人の話」などではなく、どれもが少しずつ共感する要素が存在する。つまり、そうした体験から学べるところがあるのだ。明日からこういうことに気を付けよう、はたまたこういう視点があったのか、こういう発想もあるのか、といった気持ちが次から次へと湧いてくる。
「生きる」という言葉は奥が深い。無限の多様性があって、私たちは「生きる」ということの意味をほんの少ししか知らない。そのことに気づかせてくれたのが本書である。1日1ページ読めばちょうど1年で読破できるようになっている。
本書で新しい習慣を作ってみてはいかがだろうか。

本書の要点

・何か問題が起きた時、周りのせいにするか、自分の責任と捉えるかで大きな違いがある。ボクシングの大橋秀行会長は負けるときは他人のせいにしていたと振り返り、サイゼリアの会長は困難の原因は自分の中にあると考えるのが建設的だと語る。
・極限は精神に変化をもたらす。十二年の籠山、腕を機械に砕かれ死を直感した時……壮絶な体験は人生観に変化をもたらす。
トヨタに圧倒的な現場力があるのは、経営者も現場のことを最大限尊重しているからである。現場の「カイゼン」を一目で見抜いて褒めるから、現場も奮起するのだ。



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