東京五輪のグループステージ組み合わせが決まった。ブラジルは連覇を目指し、6月に最後のテストマッチを行う。
4月21日に東京五輪サッカーの組み合わせ抽選会が行われ、ブラジルはグループステージのD組で、ドイツ、コートジボアール、サウジアラビアと対戦することが決まった。
U-24ブラジル代表アンドレ・ジャルジーニ監督は、抽選会が早朝5時だったにもかかわらずブラジルサッカー連盟本部まで赴き、下部年代代表コーディネーターのブランコ氏や技術スタッフとともに中継を見守った。そして、気を引き締め直した表情でこう語っていた。
「どの代表チームがより強いかを推測するのは非常に難しい。オーバーエイジの選手を招集する可能性もあるからさらに難しくなる。だから試合ごとに、徹底的に相手を研究しながら完璧に準備していくことだ。どの相手も尊重し、すべての試合に決勝のつもりで臨まなければならない」
五輪出場を熱望する選手たち
メディアは誰が招集されるかの予想で賑わい始めている。
ジャルジーニは2019年4月にU-20ブラジル代表監督に就任し、同年8月、五輪代表を指揮することが正式に決定。ここまで、優勝した2019年トゥーロン国際大会や、準優勝した東京五輪南米予選をはじめ、親善試合なども含めて合計68人を招集してきた。
「五輪への扉はまだ開かれている」とし、これまでに招集していない選手たちも含めた観察も続けながらこう語る。
「もう長い間、ジグゾーパズルを当てはめるかのようにチームの構成を考え続けている。そして、最終決定の前日まで、大会中の様々なシナリオを想定し、ああだこうだと18人の組み立てを推論していくことになるだろう」
五輪に出場したい、ブラジル代表でプレーしたいという意欲をアピールする選手たちの情熱についても「時には技術的なクオリティ以上に大事なこと」とし、大きく考慮に入れるという。
ブルーノ・ギマラエンス(リヨン)のように、昨年、東京五輪の1年延期が決まった時点で、いち早く「五輪代表をU-24に」というムーブメントを起こした選手もいる。
また、今回の組み合わせ抽選会直後には、五輪代表候補の常連であるパウリーニョ(レバークーゼン)など、選手たちが続々と自身のSNSで「行くぞ、ブラジル!」といった言葉をアップした。
ビニシウス・ジュニオール(レアル・マドリー)もその1人。U-15から代表でプレーしてきた彼は、親善試合でフル代表デビューも果たしているが、ジャルジーニの招集には、クラブの拒否や新型コロナウイルスのパンデミックによる試合中止の影響などにより、参加したことがなかった。
ビニシウス・ジュニオール(右)も東京五輪行きの有力候補の1人だ
五輪代表候補としては招集されたことのないリシールリソン(エバートン)もそう。2018年8月からすでにフル代表の常連である彼にとっても、五輪出場と金メダルは大きな夢だ。
ネイマールも出場に意欲
ジャルジーニは、オーバーエイジの3枠も活用する方向だ。
「これまで築いてきたチームとしてのアイデンティティやプレースタイルもある中、直前に合流することにはなるのだが、そうではあっても何らかのクオリティを加えてくれる選手への扉を閉じるわけにはいかない」
フル代表のコパ・アメリカが6月13日から7月10日にかけて開催されるが、例えばリオデジャネイロ五輪優勝の原動力の1人だったネイマールは、日頃から「僕次第なら五輪とコパ・アメリカ、両方出場したい」と公言している。
リオデジャネイロ五輪優勝の原動力となったネイマール(中央)も2大会連続出場に意欲を見せる
また、コーディネーターのブランコは、メディアに問われて、GKウェベルトン(パルメイラス)がオーバーエイジの有力候補であることを明かしている。やはりリオ五輪優勝メンバーであり、パルメイラスの守護神としても、クラブワールドカップやコパ・リベルタドーレスなど、数々の重要な国際大会を戦ってきた。
ジャルジーニにとっては、メンバーを決定する前にあと1度、チームを招集する機会がある。
当初、サウジアラビアと親善試合を行う予定だったが、東京五輪のグループステージで同組となった都合で、その他の五輪出場国とのマッチメイクを進めている。
パンデミックによって3月の活動が中止されたため、昨年11月以来、7カ月ぶりの集合。監督にとっては最後の見極め、選手にとっては最後のアピールの場となる。
出場者全員にワクチン接種へ
一方で、ピッチの外の話題もある。新型コロナウイルス感染対策のワクチン接種がその1つだ。
当初は、ブラジルオリンピック委員会が「国の定めた優先順位に従って行われているワクチン接種において、五輪出場選手だからといって順番を飛ばすことは考えていない」と明言していた。
しかし、4月23日以降のニュースでは、五輪とパラリンピックに向かう選手と監督を含めたチームスタッフや、ブラジルオリンピック/パラリンピック委員会のスタッフ全員にワクチン接種が行われる、という方向になりつつある。
中国から国際オリンピック委員会に寄付されるワクチンの提供を受けるにあたって、ブラジルの国防省と厚生省の間で議論されたのだ。まだ公式発表はされていないが、遅くとも5月後半には摂取が始まると報道されている。
新型コロナウイウスで揺れ動く東京五輪。参加する側もパンデミックの中、準備を進めている。
Photos: Lucas Figueiredo/CBF

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