話題性でいえば、いろんな意味で春ドラマの中ではトップクラスだ。小泉今日子(59=写真)と中井貴一(63)ダブル主演のフジテレビ月9「続・続・最後から二番目の恋」が4月14日にスタート。
2012年に放送された「最後から二番目の恋」が大人気となり、同年にスペシャル版が。また、2014年に続編が制作され、いずれも人気を博した。そして「続・続編」のスタートなのだが、フジと言えば、3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書で荒れ模様が続いているだけに、厳しい船出も予想されてきた。
小泉と同世代というある女性誌編集者は「2012年の放送では、舞台である鎌倉を視聴者が聖地巡礼する社会現象になりました。また、女性シンガーのヤエル・ナイムさんが歌う挿入歌『Go To The River』。私を含め、あれを携帯電話の“着うた”にする人の多かったこと。何かにつけて影響力が大きいドラマでしたね」と話す。
小泉演じるテレビ局社員の吉野千明のファッションも話題になり、「どこのブランド?」などと真似する女性が続出した。
「さすがはファッションリーダーと、改めて小泉さんの“けん引力”を思い知らされました。新作の予告を見る限り、千明の前髪はグレイヘアと金髪が混ざったスタイル。《キョンキョンが白髪を隠さないでいてくれて心強い》と、早くも同世代の女性の間で評判になっている。今後は白髪を隠さない女性が増えそうな予感です」(前出の女性誌編集者)
今さらだが、「最後から二番目の恋」は鎌倉を舞台に、古民家に住む千明(小泉)、その隣に住む市役所勤めの長倉和平(中井)と、そのきょうだいたちの日常を描いた《ロマンチック&ホームコメディ》(番組公式サイト)である。
同じく小泉と同世代という芸能ライターのエリザベス松本氏は「周囲の話を聞いていると、《恋愛ドラマが見たくないわけではない。ただ、若い世代の胸キュンにはピンと来なくなりつつある》という意見が多いんですよね。でも、この世代は恋愛ドラマをたくさん見て生きてきた。だから、今の自分たちに寄り添ったものなら見たいんです。そんな人たちに『最後から二番目の恋』は絶妙にフィットするんですよね」と明かす。
40代、50代はリアルタイムで視聴する習慣もあるから「視聴率も期待できそうです」と、エリザベス松本氏がさらにこう続ける。
「千明と和平の恋愛話を中心に、きょうだいや周囲の人の恋模様も描かますが、キスシーン程度であまり生々しいシーンがないのも、またいいんですよね。いまSNSを見ていると、40代、50代の女性が《近くのマンションに住んで、週に1回ぐらい食事したりで生存確認し合う茶飲み友達みたいな男友達が欲しい》という書き込みが目立ちます。性的なことは《もうなしで》と話す女性が多く、そういう人たちに生々しいドロドロした恋愛ものは、もう心地良くないんでしょう」
言われてみれば、確かに日本には《大人が楽しめる恋愛ドラマ》は少ない。
「だからこそ『最後から二番目の恋』は2012年から長きにわたって愛され続けているのでしょう。こうなったら今回で完結させずに、千明と和平がもっと年齢を重ねてもイキイキと言い合いする姿をこの先も長く見せてほしい。そう願うファンは多いと思いますよ」(在京キー局プロデューサー)
第1期と第2期はフジ「木曜劇場」枠で放送されたが、今回は看板枠の「月9」だけに、いろんな意味で注目度が高い。
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