NHKをやめて2年、岩田明子もそろそろ民放テレビでのポジションが定まってもよさそうなものだが、いまだにいったい何ができる人なのかわからない。政治ジャーナリストを名乗っているのだから、参院選を控えて永田町は大きく動き、トランプ関税で世界中が大混乱というこの時こそ出番のはずだが、お声がかかるのはフジテレビ系情報番組の「サン!シャイン」と「イット!」の週1コメンテーターくらいだ。
「話すことが緩いんですよ。新聞記事をまとめたようなコメントで、慧眼や感心するような提言はありません。以前は安倍元首相のエピソードや旧安倍派の裏の動きなどにも触れていたのですが、パーティー裏金が問題になってからは封印し、しゃべることがなくなってしまった」(ベテラン政治評論家)
バラエティー番組のトークでも、がんを治療したとか、昭和歌謡が好きといった自分の話が多く、それも長い。太田光にイジられて、ギャグで返そうとしていつもスベるからなのか、「サンデージャポン」(TBS系)の“元NHK枠”も、3月末で退局した中川安奈アナに取られそうだ。
かと思えば、「呼び出し先生タナカ」(フジ系)のクイズでは、通貨危機と消費税導入を取り違える、政治記者ならありえない赤っ恥誤答でスタジオをドッチラケにしたり、「開運なんでも鑑定団」(テレビ東京系)に450万円の値が付いた高級ランプを出品して、「見せびらかしたいのか」とからかわれる。やることがいつもピント外れなのだ。
「『サン!シャイン』のなぞなぞで難問を正解して、『クイズ番組のオファー来るかなあ』とはしゃいだら、司会の谷原章介は苦笑しながら首を横に振っていました。岩田は使えないというのが、テレビ関係者の共通認識なんでしょう」(テレビ情報誌編集デスク)
テレビでダメなら、自民党旧安倍派から選挙に出る手もあったが、「日曜討論」(NHK)司会だった牛田茉友アナが国民民主党から参院東京選挙区で出馬するので、立候補したところで“元NHK”という肩書にもう新鮮味はない。
では、これからどうするのか。
「顔と名前はそこそこ知られているので、広告塔としての利用価値はあります。ドトールコーヒーの社外取締役に起用されたのもそんな理由でしょう。大学の客員教授、地方の講演ならまだ依頼はありそうです」(大手広告代理店営業マン)
旅番組に出演したいそうで、安倍昭恵夫人と2人旅なんていうのなら、怖いもの見たさもあるかな。
(コラムニスト・海原かみな)