「憎まれ役」が意外にも板についている、俳優の伊藤淳史(41=写真)。現在放送中の広瀬アリス(30)主演の連ドラ「なんで私が神説教」(日本テレビ系=土曜夜9時)に、学校改革委員会委員長兼教師の森口役でレギュラー出演中だ。
「神説教」は、2年間ニートだった麗美静(広瀬)が、2年ぶりに社会復帰し高校教師に。クセのある生徒や教員とのいざこざに巻き込まれながら、毎回したくもない神説教をする羽目になるという学園もの。麗美を目の敵にし、その行動を妨害しようと企むのが伊藤演じる森口だ。
「伊藤さんは森口を演じる際、セリフの語尾にフッと鼻で笑うクセをつけている。それがまあ、憎たらしいのなんの。これまではどちらかというとピュアで実直な役柄が多く、ご本人にもそのイメージがありました。顔立ちも“チビノリダー”の時からあまり変わっていないですし、当時を知る者としてはどうしても《可愛い》イメージを持ってしまう。が、憎まれ役がこんなにも合うとは」(在京キー局プロデューサー)
チビノリダーとは、1988~97年まで放送されていたバラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげです」(フジテレビ系)内の人気コーナー「仮面ノリダー」での伊藤の役柄。すでに子役として活動していた伊藤だが、このチビノリダーで一躍お茶の間の人気者となり、わずか4歳にして広くその名を世に知らしめた。
「その後も順調にキャリアを重ね、演技に磨きをかけてきた伊藤さん。チビノリダーで木梨憲武さんと共演したことで培われたものがあったのか、やはりコメディータッチな演技がとてもお上手。とにかく伊藤さんが困り、振り回されると、画面が断然面白くなる。
その伊藤の憎まれ役は「神説教」の森口役だけではない。横浜流星(28)主演のNHK大河ドラマ「べらぼう」で演じていた“かぼちゃの旦那”こと大文字屋市兵衛役も、何かと蔦重(横浜)に突っかかり、文句を言う憎まれ役だった。
「眉間にシワを寄せ、大きな目をギョロッとひんむきながらまくし立てる。そんなかぼちゃの旦那ですが、人情に厚い面もあり、どこか憎めないところもありました。おおむね憎たらしいけど、第12回(3月23日放送)の祭りの雀踊りで若木屋(本宮泰風)と対決するシーンはひと味違った。伊藤さんならではの百面相的な顔芸が生きて、ユーモアある名シーンに。あのシーンが心に残っている視聴者は多いかと思います」(前出のエリザベス松本氏)
ネタバレになるが、伊藤演じるかぼちゃの旦那は5月18日放送の第19回で帰らぬ人となり、「べらぼう」からは退場となった。
「かぼちゃの旦那は可愛げがありましたが、『神説教』の森口は今のところ、とことん嫌われ役。ネット上でも《伊藤さんのこと嫌いになりそう》《森口が出てきただけでムカつく》なんて声も。しかし40代に入り、これまでとはガラッと違うイメージの役に挑戦するのは役者魂のなせる技ですし、それだけ“技量”がある証拠でしょう。まあ、普段はイメージ通りのいい人ですよ」(ドラマ制作会社スタッフ)
チビノリダーもいつの間にか41歳。
「童顔の俳優さんには、よく“40歳の壁”があるなんて言われますよね。40歳なのに40歳に見えないけど、ベテランになってきて若い役がハマらなくなっていく。同じ41歳の嵐の二宮和也さんも、そんな指摘をされたりしますよね。伊藤さんも役柄の幅が狭まらないように試行錯誤しているのかもしれません」(テレビ誌ライター)
いい人だけではない新たな一面を見せたことで、ますますドラマや映画で重宝されそうだ。
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