男は遊びに夢中になっている子どもたちのスキを狙い、ゲームソフトを盗んでは買い取り店に持ち込み、カネに換えていた。


 小学生のバッグから家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」のソフトを盗んだとして、警視庁蒲田署は28日、住所不詳、自称飲食店従業員の橋本涼一容疑者(27)を窃盗の疑いで逮捕した。


 橋本容疑者は今年2月16日午後5時ごろ、東京都大田区内のマンション敷地内で、小学生の男児が置いていた手提げカバンから「あつまれ動物の森」「マインクラフト」「マリオパーティ」などゲームソフト7本(2万1000円相当)を盗んだ。


「小学生は屋外の通路の縁石にカバンを置きっぱなしにして、ちょっと離れた公園で友人と遊んでいた。そこへ橋本が自転車で通りがかった。橋本は周囲に人がいないのを確認し、カバンの中を物色してゲームソフトを取り出した。現場から数百メートル離れた中古買い取り店に持ち込み、約1万3000円で売却。カバンにはソフトと一緒にスイッチ本体も入っていたが、なぜかソフトだけを抜き取っていた」(捜査事情通)


 帰宅した児童がカバンの中に入れていたゲームソフトがなくなっているのに気付き、父親に「ゲームソフトがない」と訴えた。「近所の買い取り店で売られているのではないか」と考えた父親が店舗を訪れたところ、店頭で男児の物と思われるソフトを発見。近くの交番に被害を届け出た。付近では、小学生がゲームソフトを盗まれる被害が複数確認されていた。


 調べに対し、「これまでに50~60件やりました。お金がなくて生活費に使った」と供述しているという。


 橋本容疑者は2022年10月ごろから、同様の犯行を繰り返していた。


「大田区や神奈川県川崎市など、同じ系列の中古買い取り店に100本以上のゲームソフトを持ち込み、23万円ほどの現金を手にしていた。男子小学生はかなりの確率でスイッチを持ち歩き、まさか盗まれるとは思わず、なくなっても被害を訴えないだろうと考え、犯行に及んでいたようです」(前出の捜査事情通)


 中には、なけなしの小遣いをはたいてソフトを購入した児童もいたかもしれない。小学生のカバンを漁り、お気に入りのゲームソフトを盗むとは、やることが下劣だ。


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