泥沼の様相を呈している。5月30日、中居正広氏(52)の代理人弁護士は、中居氏と元フジテレビの女性Aアナのトラブルについて調査した第三者委員会に対し、調査報告書作成のためのヒアリング記録などの資料開示と説明を再び求めた。


「3月の記者会見で、フジテレビと親会社が設置した第三者委員会は『性暴力があった』と事実認定したが、中居氏側は『性暴力はなかった』と主張しています。意見が真っ向から対立し、中居氏側は自分へのヒアリング記録が、調査報告書にほとんど反映されていないと不満を抱いています」(週刊誌記者)


 中居氏側の反論によって、“中居ヅラ”と呼ばれるファンの思いが再燃している。


「彼女たちは、『中居くんは悪くない』と言える材料を探している。『10の真実よりも1の願望』を信じたい心理がある。そこに、中居氏側が『性暴力はなかった』という声明を出した。これで、ファンは『本人がそう言ってるんだから、本当に決まっている』という方向に走り始めた。そのため、被害者女性への誹謗中傷が危惧されます」(芸能記者)


“中居ヅラ”に限らず、“過剰なアイドルファン”はあちこちに潜伏している。“推し”の男性アイドルを巡って、少しでも意に沿わない発言があると、著名人や一般人にかかわらず、対象者を攻撃する人たちがSNSには存在するからだ。


「他人の応援ばかりする人生が悪いとは言いません。何かに熱中できることは素晴らしい。しかし、『自分の推しは何をしても許す』『推しを賛辞する人は無条件でいい人』『推しを批判する人は無条件で悪い人』という考え方のアイドルファンは、非常に危険です。なぜなら、完璧に見える人でも、時に過ちを犯しますから」(同)


 “推し”に関して、SNS上で毎日のように賛辞を投稿するファンも見受けられる。

その人たちには、別の心理も働いているという。


「自分の賛辞は、“推し”に絶対プラスになると信じて疑わない。『私の宣伝は“推し”に貢献している』とすら思っている。そして、“推し”が問題のある行為や発言をしても、無理矢理な擁護に走る。すると、同じアイドルのファンからも疑問を持たれるし、普通の人はその界隈に関わりたくないと考える。ただ、そういう声を出すと、賛辞しか許さない人たちは攻撃に走る。そのため、周りは沈黙を保つ。つまり、“推し”に心酔しきっている人には、自分に都合のいい情報しか届かない。SNS社会の闇と言える“エコーチェンバー現象”です。これが中居ヅラの結束を生み、誹謗中傷を加速させている面もある」(同)


■中居氏もファンも同じ思考なのか


 都合の悪い意見は全て遮断し、見たいものだけを見る。そんな人たちに限って、声高に主張する。同じ傾向が、中居氏の反論にも見受けられる。


「中居氏は、自分に都合の悪いメールを削除していた。そのような事実を脇に置いて、自分の主張ばかりすれば、一部のファン以外からは理解を得られません。自分に都合の悪い事実も指摘される記者会見という場に出てこない限り、安全な場所から都合のいい主張をしているだけと思われます。その行動は“推し”と同じに見えてしまいます」(同)


 中居氏やファンは主張を叫びたいなら、自分たちに都合の悪い事実にも目を向けるべきだろう。


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