早くも6月。中居正広氏(52)絡みの問題が尾を引くフジテレビは、月9「続・続・最後から二番目の恋」が前評判通り好調、そして木10「波うららかに、めおと日和」が評価を上げており、信頼回復への道を開きつつある。


 一方で“ドラマのTBS”を襲ったのが、日曜劇場「キャスター」に出演中の永野芽郁(25)と金曜ドラマ「イグナイトー法の無法者―」に出演中の三山凌輝(26)のスキャンダル。特に永野は《ドラマは面白いけど永野芽郁が出るとドラマに集中できない》などと、看板枠の足を引っ張る形に。


「とはいえ、公開中の主演映画『かくかくしかじか』での演技を評価する声が多いのは確かです。報道直後の振る舞いや『キャスター』打ち上げでの言動などから“強心臓”とも言われており、このまま消えていくには惜しいキャラではあります」(芸能ライター)


 そんな永野と同世代で、やはり“強心臓”といわれるのが、「天久鷹央の推理カルテ」(テレビ朝日系=火曜夜9時)で主演を務める橋本環奈(26)。スタート直前まで放送されていたNHK朝ドラ「おむすび」が不評だったものの、「天久鷹央」では開き直ったようなコミカルな演技を見せている。


「橋本さんも昨年10月に“パワハラ問題”が報じられ、バッシングされましたが、事務所サイドは即否定しました。男女のドロドロでもなかったし、むしろ《プロ意識が強すぎる》と好意的に変換して受け止めた視聴者も、実は意外と多かった」(前出の芸能ライター)


「天久鷹央」は、自閉スペクトラム症の天才医師が常識では解けない数々の事件を解決する《医療版シャーロック・ホームズ》(公式HPより)。世帯視聴率はこれまで5~6%台、レビューサービスFilmarksの評価は5点満点で3.1(5月30現在)と、可もなく不可もなくといったところか。


「“医療”と“推理”は連ドラとしては手堅いジャンル。登場するキャラクターも分かりやすいので、テレビをリアタイ視聴する中高年層には親しみやすい。橋本さんも超個性的なキャラクターをよく演じているし、相棒役の三浦翔平さんも安定の演技で楽しく見ていますが……」


 そう語るのはテレビコラムニストの亀井徳明氏。亀井氏が「……」と口ごもった続きはこうだ。


「変人で毒舌だけど専門知識を駆使して事件を解決する“天才”と、それに翻弄される“常識人”のバディーは、福山雅治さんの『ガリレオ』シリーズ(フジテレビ系)をはじめ、ヒット作の鉄板。ただ、ドラマ版『天久鷹央』の場合、キャラクター重視のあまり、事件の動機や解決に至る推理の過程が軽すぎるように見えます。それが持ち味と言われれば仕方ないのですが、目の肥えた視聴者からは物足りないかもしれません」


 序盤で橋本が見せたぎこちない作り笑顔や、第6話で見せた“チュー顔”など、ハシカンならではのコミカル演技も、本題の事件と解決が軽いがゆえに、ますます浮いてしまうといったところか。


「『ガリレオ』というよりも、1990年代~2000年代に旧ジャニーズ事務所などアイドルがよく主演していた日本テレビの“土曜ドラマ”に近いテイストかも。そういうライトなノリを楽しめる層にはウケると思いますよ」(前出の亀井徳明氏)


■同世代のライバルがひしめく中で、独自の立ち位置を確保している橋本環奈


 広瀬すず(26)、浜辺美波(24)、そして大河で永野芽郁の代役を務めることになって注目の白石聖(26)、さらにはぐんぐん存在感を増している河合優実(24)と、同世代のライバルがひしめく中で、独自の立ち位置を確保している橋本環奈。5月27日には、20年ぶりに復活した日テレの「速報!歌の大辞テン!!」でMCを務め、そのソツのない司会ぶりから《さすがのハシカン》とネットを沸かせた。


「ちょっと上には今田美桜さん、小芝風花さん、芳根京子さんという最強の“28歳トリオ”もいますが、コミカル演技となると“鋼のメンタル”のハシカンでしょう。いろいろあっても起用されるのは、結局、橋本さんには唯一無二のキャラがあって、それを生かせる度胸もあるからなんですよね」(スポーツ紙芸能デスク)


 粒ぞろいの20代女優戦国時代を生き抜くには、ドラマの出来・不出来より、「度胸」と「愛嬌」を併せ持った人間力がモノを言う時代なのかもしれない。


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