【芸能界クロスロード】


 国分太一のパワハラ・セクハラの実態が週刊誌で報じられだした。「上の者に対して腰が低く、下の者には高圧的」とは聞いていたが、証言者の話は具体的。

なかには「これまで我慢してきた悔しさ」も言葉から感じ取れた。


 日本テレビの看板番組「ザ!鉄腕!DASH!!」が始まったのは1995年。立ち上げに参加したスタッフも30年経てば、人事異動に伴いスタッフが次々に入れ替わる。出演者は山口達也と長瀬智也が抜けたが、国分ら3人は年を重ねても変わらない。気が付けばスタッフの大半は年下という構図。パワハラも合点がいく?


 週刊誌報道が出揃ったところで、城島茂と松岡昌宏は31年間のグループ活動に終止符を打ち「株式会社TOKIO」の廃業を発表した。先月27日には松岡がメディアの前に現れ取材に応じた。どんな質問にも自身の言葉で丁寧に説明した松岡。ブレない姿勢は「立派」と絶賛する声が続出している。関心度の高さに週明けの月曜日も多くの情報番組が会見を再度、放送した。松岡効果でTOKIO解散ショックは多少、和らいだ感もある。


 シナリオでもあったかのようなここまでの一連の流れ。

「後手後手」だったフジテレビとは対照的に「先手先手」で日テレに端を発した国分騒動は1週間で一応の決着となった。


 残るは当事者、国分の会見だが、今のところ出てくる様子はない。中居正広のように引退発表したなら逃げ切れるが、無期限活動休止は復帰を視野に入れてのこと。何事もなかったかのように復帰すれば非難されるのは必定。今後、復帰にあたりどういう形で説明責任を果たすかだが、継続の決まった「鉄腕DASH」が最有力だろう。迷惑をかけた福島をロケ地に、城島・松岡と並び謝罪と説明をする。そんな青写真も浮かぶが――?



アイドルが路頭に迷わないようにソロ活動をするようになったのがSMAP

 中居と国分の退場は後輩への影響も懸念される。アイドルは卒業後のソロ活動の選択がもっとも難しいといわれる。


「昔はグループ活動中、ソロ活動はほとんどなく解散後になにをするか決めることになり、芸能界で路頭に迷う人が少なくなかった」(芸能関係者)


 アイドルが将来、道に迷わないように積極的にソロ活動をするようになったのがSMAPだった。アイドルの進路先は俳優・歌手・タレントが主。草彅剛・稲垣吾郎・香取慎吾はひとつに絞らなかったが、木村拓哉は俳優に重心を置き主演俳優として今も活躍している。中居はタレントに専念。

何本もの司会を務めるタレントの頂点に立った。


 お手本になったのが元“シブがき隊”の薬丸裕英。旧ジャニーズ退所後、自力で道を切り開き情報番組の司会者も務めたレジェンド。薬丸↓中居から引き継いだのが国分だった。さらに、“V6”の井ノ原快彦、“嵐”の相葉雅紀、“SUPER EIGHT”の村上信五と、司会のできるタレントとして参入。後輩のための路線をつくった。


 “KAT-TUN”の中丸雄一も路線に乗ったかに見えたが、昨年、不倫が報じられ頓挫。今年1月、復帰はしたが、不倫のイメージは拭えず本線には戻れていない。


「中居も国分も“まさか”の脱線。今後、テレビ界も旧ジャニーズ出身者の起用には慎重になるでしょう」(テレビ関係者)


 タレントを目指す後輩たちに与えた影響も大きい。


(二田一比古/ジャーナリスト)


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