【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】
参議院選挙が公示され、選挙戦がいよいよスタートとなった。僕が興味のあるところはタレント候補の顔ぶれだ。
また、お笑い出身で俳優のほか、演出家としての顔も持つラサール石井(69)は社民党から、タレント色の濃い北村晴男弁護士(69)は日本保守党から共に比例区に出る。
少し前にこのコラムで参院選に出たら当選の可能性が高いタレントの名前をいろいろとあげた。
スポーツ界なら浅田真央・舞姉妹。知名度と人気で鉄板だと言ったし、歌舞伎役者の妻で女優の故・扇千景さんの後を継ぐのは片岡愛之助の妻・藤原紀香ではないかとも推察した。菊池桃子はどこかの党が口説き落とせばと言ったが、今はわざわざ選挙に出る必要はない。
さあ、そこで誰が当選するのか。世良は高年齢層にはよく知られた存在であることは間違いない。一方で40代以下の層にはそれほどなじみがあるとは言い難い。親友の桑田佳祐が応援に回るならまだしも、そのあたりの層の共感を得ることが課題だろう。ラサール石井はSNSでプチ炎上することが多かったが、今の政治状況はSNSが無視できない重要なツールとなっているので、Xなどを駆使して効果を出せるのかがカギになる。北村氏もYouTubeでこのところ政治的な発言が多く、今回の出馬は予想通り。
僕が思い出すのは、仕事仲間が参院選に出馬した時のこと。鬼沢慶一さんと須藤甚一郎さん(共に故人)が2001年の参院選に出て比例区で争ったことがあった。
鬼沢さんは初出馬で、須藤さんは目黒区議会議員として議員活動を行っていた。僕は須藤さんと同じ番組に出ていて、鬼沢さんの出馬情報を一緒に耳にした。その瞬間、須藤さんが「鬼さんが出るんなら、俺も区議をやめて出馬する」と言い出したのだ。2人ともそれなりの知名度があって、政治にも興味があることは知っていた。
結果的には2人とも見事に落選……。タレント候補はたくさん出たが、当選は大政党から出た舛添要一氏と大仁田厚氏、故・大橋巨泉さんくらいだった。
正直に言って選挙は難しい。今回の候補者たちの結果はどうだろうか。(一部敬称略)
(城下尊之/芸能ジャーナリスト)