【芸能界クロスロード】


 2025上半期タレントCM起用社数ランキング(ニホンモニター調べ)が発表された。


 19社の芦田愛菜が男女総合で単独1位。

3年ぶりに首位に返り咲いた。


「子役で売れると大成しない」ジンクスを覆した芦田。2019年の「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」で祝辞を述べた国民的な俳優に成長した。現在、大学に通いながら女優、タレントとして活躍する。スキャンダルもなく好感度の高さは群を抜く。なるべくしてなったCM女王の座。芦田時代はしばらく続く。


 女性に焦点を絞ると、絶対的なCM人気を誇る川口春奈が18社で2位。CM界のレジェンドと言っても過言ではない。


 3位に15社で朝ドラ「あんぱん」のヒロイン・今田美桜がランクイン。すでに「今年の顔」の呼び声も高く、さらなる飛躍も期待できる。


 対照的に同じ福岡県出身の橋本環奈は6位に入ったが、今後は不透明な状況だ。

不評だった朝ドラに続き4月期ドラマ「天久鷹央の推理カルテ」も低調で終わった。私生活でも熱愛発覚にスタッフへのパワハラ疑惑が報じられイメージダウンは必定。CMへの影響も懸念される。


 CMはドラマと違い「あの俳優でないとダメ」が原則ない。椅子取りゲームのように、ひとり席を空ければ、新たな人が座る。橋本に代わって座りそうなのが子役から活動している原菜乃華。


「あんぱん」でヒロインの妹役で注目を増してきた有望株。小栗旬が社長も兼ねる事務所のイチ押しでもある原は「親しみやすさ」で今年は7社と健闘。来年は2桁確実とまでいわれている。


「若手女優は仕事の質と量、好感度、人気がCM起用のポイント。どれか崩れれば、スポンサーはシビアに撤退する世界」(広告代理店関係者)


 いい例が永野芽郁だ。今年のCM起用社数は8社。

来年はさらに増えるとみられていた矢先に不倫騒動が報じられた。大河の仕事もなくなり現在は休業状態。CM消滅も確実な永野の抜ける穴を埋めそうなのが河合優実。昨年上半期のCM出演本数は2社だったのが、今年7社と増やした。女優人気に比例するようにCM界でも頭角を現している。永野が今年初めて出演したお酒のCMも河合のほうがハマりそうだ。


「CM界はまだ新人の扱いの河合。ギャラも安く起用できる」(同前)


 来年にかけ上位に顔を出すのは確実だろう。


 CM界の顔でもある綾瀬はるかは8社。近年の綾瀬のCM本数は8社から10社で推移しているが、CM露出ランキングで堂々の1位。「ユニクロ」など大企業からの人気が高くCM放送時間も長い。綾瀬人気が依然と際立つ。


 昨年夏、SixTONESのジェシーとの熱愛が発覚した綾瀬。最後の大物独身女優の久々の熱愛に「元旦婚説」や、綾瀬が40歳を迎える「3月結婚説」が芸能メディアを駆け巡った。もっとも、確かな根拠があるわけではなく、切りのいい年齢などで勝手に結婚説を流す昔からのメディアの手法に過ぎない。今のところ、結婚する気配もない。


 独身のまま不惑の年を迎えた綾瀬。おかげで? CMは高値安定。女優としてもNHKドラマ「ひとりでしにたい」で見せるコミカルさで新境地を開拓。結婚より仕事を優先しているように見える。CMの動きから女優を見るのも一興だ。


(二田一比古/ジャーナリスト)


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