フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の元取締役相談役・日枝久氏(87)がいまだにフジサンケイグループ(FCG)でトップを務めているらしい。「彫刻の森美術館」(神奈川県)と「美ヶ原高原美術館」(長野県)を運営する「公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団」の代表理事で、両美術館の館長も兼ねていると10日、デイリー新潮は伝えた。
37年にわたってフジに君臨し、人事や経営を掌握してきた「ドン」は6月25日の株主総会に姿を見せず、7月6日放送の検証番組「検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~」では、3度にわたって日枝氏に取材を申し込んだが、応じなかったとされた。3月27日の取締役会後の会見で退任が発表されて以降、表舞台に姿を見せることはなく、「雲隠れ」とも報じられ、このまま引退と見られていたが、ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(52)は自らのYouTubeチャンネルで6日、こう言っている。
「信頼できる筋から入手した話によりますと、日枝さんがこの期に及んでまだ復活しようとしているそうです。87歳ですよ。さすがにもう今回は諦めて引退するのかなあと思っていたら、怖い怖い」
フジは脱日枝体制を打ち出しているが、堀江氏は「経営陣刷新されたように見えるんですけど、まだ気を抜いていたら駄目だなと。お台場の(本社)ビルのなかには『顧問の部屋』があり、専用の秘書と、車もあるらしく、そこに居続けているらしい説がある」と続けた。
■ガバナンス不全への責任もどこ吹く風の怪物ぶり
日枝氏がジャーナリストの横田増生氏からの電話による直撃取材に応じたと、週刊ポストが7月18・25日号で伝えている。姿を見せなかった株主総会について「骨が折れちゃって動けないんですよ」としつつ「体調が正常なら出ますよ」と話すなど、意気揚々として、ガバナンス不全とされるフジテレビ問題への責任問題など、どこ吹く風の様子がうかがえる。
ドン復権の可能性はともかく、その意欲は本気かもしれないのだから、とても普通じゃない“怪物”であることは間違いなさそうだ。
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