日本テレビ夏の恒例特番「24時間テレビ」で、目玉コーナーのチャリティーマラソンを支えてきたマラソンプロデューサー坂本雄次氏(77)の苦言が話題になっている。


 坂本氏は間寛平(75)が初代ランナーを務めた1992年の回にトレーナーとして間に帯同するなどして「完走請負人」の異名もあるが、7月8日に都内での発表会に出席した際に「去年で卒業しているので今年のランナーは聞いていないが、近く発表されると思う」とした上で、こう言ったというのだ。


「この場で話していいのか分からないけど、これは私が携わった頃から言ってきた。年々暑さが変わっているので、時期は選んだ方がいい。『24時間テレビ』が始まって14年目にスタートした当時はそんなに暑くなかったけど、年々暑くなっていてヤバいですよ。寒暖計で40度は、路面温度で50度を超える。おまけにアスファルトを走って反動が膝にくる」


 このマラソン企画には、これまでもその運営方法や時期をめぐって、多くの批判の声が上がり、問題点が指摘されてきた。


「2009年の東京マラソンでタレントの松村邦洋が急性心筋梗塞による心室細動を起こして倒れ、一時心肺停止になった事故のとき、『24時間テレビ』のチャリティーマラソンでもランナー選定や安全管理の重要性が再認識されたと聞いています。しかし、それ以降も台風や大雨の悪天候下でも強行して、ランナーはもちろん、沿道の観客の安全を脅かすのかとの批判が多く寄せられていますし、ランナーのギャラについても諸説ありますが、その運営方法にも強い違和感を国内外で持たれています」(マスコミ関係者)


■業界では「罰ゲーム」のような扱い


 日テレはこうした批判や問題点などどこ吹く風とばかり、今年も8月30日から「愛は地球を救う」のタイトルで放送するとの制作発表会見を1日に開いた。


「会見の冒頭、23年に発覚した系列局社員による寄付金着服問題について横田崇コンテンツ制作局長が『改めて襟を正し、皆さまからの信頼を失うことのないよう強い戒めを持って運営に努めて参ります』と改めて謝罪したのが印象的でした。マラソンについて何の改善点も発表されなかったことに、違和感もありました」(前出のマスコミ関係者)


 マラソン企画について、ランナーは放送当日まで発表されない可能性もあるが、「2カ月半は最低練習をやるので、もう決まっていると思う」と前出の坂本氏は言っていた。


「候補者としては、石川県出身で、チャリティーパートナーとして能登復興支援を担う女優の浜辺美波、昨年のパリ五輪柔道48キロ級金メダリストの角田夏実、SNSで人気のゆうちゃみらの名前が取り沙汰されています。昨年に続いて総合司会の上田晋也が走るという噂もあります。ただ、業界では灼熱でのマラソンが『罰ゲーム』のような扱いにもなっています」(前出のマスコミ関係者)


 たしかに、仕事とはいえ、命の危険にさらされるランナーはたまったものではないだろう。


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 もはや、誰を救ったらいいのかが分からなくなっているようだ。関連記事【もっと読む】「地球を救う前に社員を救ってくれ!」日テレ「24時間テレビ」が大ピンチ…メインスポンサー日産が大赤字…では、今年の24時間テレビの窮状を伝えている。


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