地球温暖化とは関係ないのだろうが、旬の人の移り変わりも本当に早くなった。


 この1年で存在感が著しく低下した石丸伸二氏(43)が、1月に立ち上げた政治団体「再生の道」の代表を退くという。

広島県安芸高田市長の任期満了を待たずに東京に打って出たものの、選挙は3連敗。27日にも会見を開くという。敗軍の将は何を語るのか。皮切りとなった昨年7月の都知事選では、「かっこいい大人の姿を見せてあげましょう」と繰り返していたが、道筋を描けたのだろうか。


■「チームみらい」は1議席獲得


 都知事選の「石丸旋風」は凄まじかった。SNSを駆使し、泡沫候補から一転、次点に食い込んで世間をアッと言わせた。オールドメディアに引っ張りダコとなったものの、質問をけむに巻く「石丸構文」が次第に敬遠され、主戦場はネットに移行。昨秋の衆院選への立候補をチラつかせたが、出馬を見送り、満を持して設立したのが政治再建を目指す「再生の道」だった。


 しかし、結果は周知の通り散々だ。6月の都議選は35選挙区に計42人の「ハイスペック人材」を擁立したにもかかわらず、獲得議席はゼロ。7月の参院選は東京選挙区と比例区に計10人を立てたが、誰ひとり当選できなかった。


 一方、都知事選で戦ったAIエンジニアの安野貴博氏(34)が5月に立ち上げた「チームみらい」は、参院選の選挙区と比例区に計15人を擁立。

比例区で1議席を得て安野氏がバッジをつけ、国政政党の要件も満たした。


■旅系ユーチューバ―か?



 どうしたって、石丸氏の落日は際立つ。「再生の道」は消滅危機。ユーチューブ番組(20日配信)で共演したひろゆき氏から「次いつ忙しくなるんですか?」と聞かれ、「もうたぶん永久にないですね。人生の夏休みに入りました」とフェードアウトをにおわせていた。


「石丸氏は〈やりたいのは政治再建で、政治家ではない〉が口癖。都知事選後に一躍時の人となり、状況を面白がっていた。自前で運営しているユーチューブの公式チャンネルの登録者数は34万人超で、再生回数に応じて支払われる広告収入のほか、スパチャ(投げ銭)でも相当な収益を上げているそうです。旅行モノもそこそこウケている。日本の素晴らしさを再発見するという文脈でも、意味があると考えているようです」(メディア関係者)


 会見ではどんな石丸構文を炸裂させるのか。


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