【桧山珠美 あれもこれも言わせて】
松たか子&阿部サダヲのドラマ「しあわせな結婚」(テレビ朝日系)を見ていたら元TBSアナウンサー吉川美代子が出てきて仰天した。役どころが人気小説家で、阿部演じるタレント弁護士・原田幸太郎がレギュラー出演する「ニュースホープ」のMC梶原拓(馬場徹)と恋仲、しかも、彼女は同級生の母親で30歳年上というからペタジーニもびっくりだ。
少ない出番ながらインパクトは抜群。馬場と仲むつまじく歩く姿も堂に入っていたが、なんと吉川はこれが初めてのドラマ出演。吉川は報道番組を装ったバラエティー「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)でもコメンテーターとして出演。2017年4月からは京都産業大学現代社会学部客員教授も務め多方面で活躍。なんでも臆することなくチャレンジする強心臓! これぞ元女性アナウンサーのかがみだ。
女子アナほどオイシイ仕事はない!?
今ではすっかり女優臭がプンプンする田中みな実(38)も元TBSで吉川の後輩。吉川は田中の現役時代、アナウンサーらしからぬ奔放な振る舞いに苦言を呈した。「女子アナの罰」だか「女子アナの掟」だかそんな番組もありましたっけ。
田中は木村文乃&ラウールのドラマ「愛の、がっこう。」(フジ系)に出演している。木村演じる小川愛実の高校時代からの親友として報道番組デスク役で出演。いかにもマスコミにいそうな仕事のできる、サバサバした女性ディレクターをうまく演じているが、これが鼻につく。日曜劇場「キャスター」で、同じ報道局のデスクを演じていた宮澤エマと比べるといかにもうまいでしょという感じで見ていて疲れる。
もう少し肩の力が抜ければ俳優としても一皮むけるのでは。
そんな田中の後を追っているのが、元テレビ東京の森香澄(30)。グラビアに写真集にバラエティーにと今、もっとも勢いに乗る元女子アナであることは間違いない。今期のドラマ「奪い愛、真夏」(テレ朝系)でも物語をかき回すキーパーソンになる役どころを演じている。田中もこの「奪い愛」シリーズでの怪演が話題になったが、果たして森はどうか? どうせなら、給湯室で同僚と女性社員の悪口を言い合うような役柄ならもっと話題を呼んだろうに……。
他にもNHKを辞めてフリーになった中川安奈が「週刊プレイボーイ」の表紙とグラビアを飾ったとか、同じく牛田茉友が参院選で国民民主党から出馬し当選とか、「ニュース7」「おはよう日本」の川崎理加が退局したとか、元女子アナが動けばそれだけで話題になる世の中。
古巣フジは壊滅状態だが、近藤サトも小島奈津子も高島彩もそんなことなどどこ吹く風で元気にテレビに出演。なんだかんだ言ってやっぱり、女子アナほどオイシイ仕事はない!?
(桧山珠美/コラムニスト)