まず小食というのがいい。昼間っから飲むというのがいい。
これまで大宮や浅草などに出かけて麺や丼ものを食べたが、50代半ばの華大は「最近はすぐ満腹になってしまうけん」と、中華そばを半分こしたり、丼も小盛りにしたりと、食べ歩き番組としては“反則”の連発。でも、テレビを見ているおじさんたちには、「そう、あのくらいがちょうどいいんだよな」と納得されているらしい。
「華大は麺と丼を食べるだけでなく、ちょっと飲もうという魂胆があります。その時、腹がいっぱいだと酒がうまくないからというのも小食の理由です。たしかに華丸はかつ重のアタマのかつだけで生ビールをうまそうに飲んでいましたものね。そのへんがおじさんたちの共感を呼んでいるのかもしれません」(テレビ情報誌編集デスク)
また、収録は1日3本撮りだから、それぞれの店でたくさんは食べられないという事情もある。それにしても、「小食」を求めて食べ歩きとは面白い。いや、魚や野菜の不漁・不作、食品ロスが問題になっている昨今、これは新しいのかもしれない。
「いえいえ、もう小食ブームは来てますよ。中華やカレー、イタリアンのチェーンでは、半チャーハン、半パスタなど『半』メニューは当たり前ですし、高級フレンチでもハーフポーションに応じる店が増えています。
この番組は、正直な食リポも好感されている。大吉は本当においしいときは「うまい!」とうれしそうにするが、味付けが濃すぎたりすると、苦笑いしながら「甘いねえ」とはっきり言う。そんな“忖度”がないところも人気なのだろう。
収録がこれまたゆる~い。「暑すぎる」と言っては、段取り無視で目の前の店に飛び込んでしまったり、ビールがすぐ飲みたいからと、ゲストが勝手に店と取材交渉をしてしまったりと、スタッフは大慌てだが、それもこの番組の魅力だ。くそ暑い夏の日曜日の午後、そろそろ冷えたビールが飲みたいななんてときに、肩の凝らないこんな番組はぴったりでしょ。
(コラムニスト・海原かみな)