【続・あの有名人の意外な学歴 】#3
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1位サンドウィッチマン、2位大谷翔平、3位マツコ・デラックス……。何の順位か、おわかりだろうか。
「多くの人が思っていることをズバリと代弁。毒舌といっても、本能的に相手を傷つけない言葉を選んでいるので、好感が持てるんです」(同)
今月、53歳の誕生日を迎えるマツコは千葉市で生まれ育った。その言葉の巧みさは地元の公立小学校に通う時から。話が面白いので、自然と同級生たちが集まった。ただ、自身は内心どこかしらけていたのか、学校に行くのがイヤになり、不登校になっていた時期もあったという。
公立中学を経て、3年前に開校したばかりの県立犢橋高校に進学した。犢橋地区はかつて牧場があった場所で戦後、千葉市に吸収された。マツコが入学する頃にはかつての田園風景は消え、目の前の国道16号はトラックがひっきりなしに行き来し、喧騒が絶えなかった。
マツコの犢橋高校の同級生にはもう一人、超有名人がいる。キムタクこと木村拓哉である。高校入学と同時にSMAPが結成された。「しばらくは鳴かず飛ばずだった」と旧ジャニーズにくわしいベテランの芸能記者。
「まだ売れてないとはいえ、光GENJIのバックで踊っていたので、同校でもアイドルであることは知られていた。それが気に食わないと暴力をふるわれたこともあったと聞く」
当時のキムタクは近藤真彦を真似て髪にパーマをかけていた。
マツコとキムタクが在学中に交流することはなかったが、お互いに顔を合わせたことは覚えていた。CMでの共演の合間にキムタクは「あの松井?」と尋ねている。松井はマツコの本名だ。
いずれにしても、2人が高校で同じ時間を共有するチャンスは限られていた。2年に上がる時、キムタクは転校してしまう。「犢橋高校でいじめがあったからと見る向きもあるが、それが理由ではない」と前出の芸能記者は話す。
「転校させたのは事務所の方針。SMAPを本格的に売り出そうというジャニー喜多川さんの意向によるものです」(同)
マツコは犢橋高校を卒業すると、美容専門学校に入り美容師免許を取得。毒舌タレントとして花開くのはまだ10年以上先の話である。
(田中幾太郎/ジャーナリスト)