MLBナ・リーグの優勝決定シリーズで活躍するドジャース大谷翔平選手(31)が、バラエティー番組でも話題になっている。10日配信のABEMA「脳汁じゅ~す」のイニシャルトークで、お笑いコンビ「マテンロウ」のアントニー(35)が「ある女優Nさんが大谷翔平が凄く好きで」とし、知人伝いに食事の誘いをしたところ、大谷からこんな返答があったというのだ。


「誰ですか?その人…僕、女優さんとか興味ないので、すみませんお話しすることはありませんとお返しください」


 アントニーは「凄い有名な女優で日本でも人気あって」と番組では実名を明かさなかったが、「ここだけで言います」と音声が伏せられたなかで共演者に伝える様子が写り、驚きと共に「国民全員が会いたいよ!」などと騒然としたと、スポニチが伝えた。


「『N』をめぐって、ネットでは長澤まさみさん、のんさん、菜々緒さん、永野芽郁さんらの名前があがっていますが、いずれも確証はなく、推測の域を出ません。盛り上がっているのは、大谷選手の誠実でブレない対応についてで、このエピソードは結婚前のことながら『理想の夫』として称賛の声が多く上がっています」とは、週刊誌の芸能デスクだ。


「もっとも、イニシャルトークについては地上波で多くの批判を受けて、衰退した形式だったのに、ネット番組で行われていることに批判的な意見も出ていますね。出演者だけが実名を知って盛り上がり、視聴者には答えが明かされず『内輪だけが楽しんでいる』といった不満や『見ていて置いてけぼりになる』というストレス、『視聴者をバカにしている』と不快感を示す人もいました。テレビ側にも『イニシャルなら言っても大丈夫』という風潮があり、確証のない噂や盛られた情報を垂れ流した結果、『ガセネタでは?』と見られ、ますますテレビの信頼性が失われていった。そんな悪しき企画を今なぜ、ネット番組でやるのでしょう」(同)


 地上波では同じイニシャルのタレントが無関係なのに疑われる「濡れ衣」被害を訴えて、謝罪や対応に追われたこともあったそうだ。


 コメントに効果音をつけて視聴者に分からないようにする“ピー音トーク”といい、視聴者から「いじめのよう」とまで言われて、2020年代に入って、ほとんど見られなくなっていっているというイニシャルトーク。業界でも「時代遅れ」「視聴者軽視の象徴」とされているという。


■ネットで悪しきバラエティー企画が復活のウラ…


 テレビ業界に長い放送作家はこう言っている。


「ネットは地上波ほど、コンプライアンス重視というわけではなく、地上波よりは自由に、攻めた番組がつくれるという触れ込みになっています。それで地上波などから、スタッフが流れていったりしているのですが、制作費は潤沢とはいえず、企画も新しいものにチャレンジしていこうという空気になっているとはいえない。

だから、地上波では定番だった企画として、かつてを知っているスタッフたちが安直にまた始めてしまったのかもしれませんね。もともとイニシャルトークって『個人(の名誉やプライバシー)を守るため』という大義で始まったのですが、裏付けや事実確認を取るという基本を蔑ろにし、実名を出して事務所からクレームがきたりするのを避けたりという手抜き制作といいますか、無責任なものだったと思います。バラエティーの『ネタ』になれば、それでいいという。そんな地上波バラエティーの悪しきコンテンツを再生産したところで、番組に固定視聴者はつかないでしょうに」


 大谷選手も、そんなイニシャルトークに自分の名前が取りざたされていることを知ったら、いい顔をしないだろう。


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 NさんはNさんでも、この「Nさん」は何だか顔が浮かびそうだ。関連記事【もっと読む】若林志穂さん「Nさん、早く捕まってください」と悲痛な叫び…直前に配信された対談動画に反応…では、若林志穂さんの悲痛な叫びについて伝えている。


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