今年の紅白歌合戦は盛り上がりそうだ。12月28日には松田聖子(63)の出演も発表され、「特別企画」は8つにも及び、矢沢永吉(76)や松任谷由実(71)なども登場する。


「高齢化社会の中で、70代の永ちゃんやユーミンが元気に歌えば、視聴者に希望を与えられる。2人ともライブツアーをして、新曲も発表するなど今も精力的です。YouTubeの再生回数では、紅白で歌唱する永ちゃんの『真実』は190万、ユーミンの『天までとどけ』は230万を超えています。米津玄師やMrs. GREEN APPLEなどに比べれば少ないですが、ファン層を考えれば高い数字と言えるでしょう」(芸能記者=以下同)


 オリコンの週間チャートでは、矢沢永吉の『真実』が収録されているアルバム『I believe』は1位、松任谷由実の『天までとどけ』が収録されているアルバム『Wormhole / Yumi AraI』は2位を獲得。その人気は衰えを知らない。


「ユーミンは、歴代のアルバム総売り上げが3000万枚を超えています。1988年11月発売の『Delight Slight Light Kiss』から8年連続でオリジナルアルバムがミリオンセラーを記録しています。これからの時代、CDから配信への流れは止まらないので、空前絶後の記録でしょう」


 こうなると、どれだけ稼いだのかが気になる。『Delight Slight Light Kiss』の印税が振り込まれたと思われる89年の『長者番付』(高額納税者公示制度)を見ると、松任谷由実は納税額6807万円。推定所得は1億1427万円で、アルバムの売り上げと比例していない。


「芸能人は大物になると、個人事務所を持ちます。その会社から自分に給与を振り込む形にすれば、節税になるからです。

特に、89年は所得税の最高税率が50%で、法人税は40%でした。給与をそのまま受け取れば、半分税金になりますが。会社を通せば1割得をする。ユーミンも当然そうしていました」


ジャニーズ事務所と吉本興業にこそ届かなかったものの…


 松任谷由実は3つの会社に関わっている。夫の松任谷正隆が社長を務める個人事務所の「雲母社」、著作権管理の「雲母音楽出版」、音楽学校の「マイカミュージック」である。


「89年、3つの法人所得に個人所得を足すと、推定10億円を超えます。芸能人ではもちろんトップで、2位のビートたけしに倍近い差を付けています。ユーミンの会社の中で、最も多額の収入を得たのは雲母音楽出版で、7億5600万円です。普通、歌手は作詞、作曲をしても事務所やレコード会社、テレビ局の関連会社の音楽出版が権利を持ちます。でも、ユーミンは自分で著作権を管理している。これが大きな収入になるんです」


 驚くことに、松任谷由実の所得は大手芸能事務所にも勝っていたという。


「この年、芸能プロダクションの申告所得額で1位はジャニーズ事務所の17億7297万円、2位が吉本興業の11億4886万円、3位がホリプロダクションの8億9996万円で、4位がイザワオフィスの7億900万円です。

つまり、ジャニーズや吉本までは及ばずとも、松任谷由実はタレント1人で、和田アキ子井森美幸などホリプロ志村けん加藤茶などのイザワオフィスという大手事務所を凌駕するほど稼いでいたのです」


 類まれな才能で音楽史に名を残すユーミン。紅白でのパフォーマンスも期待される。


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 ユーミンだけでなく松田聖子の稼ぎっぷりにも驚く。今年ほとんどメディアに露出がなった聖子の所得について分析した【関連記事】「松田聖子は『45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目」などもあわせて読みたい。


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