「ネットの声」を無視すれば、テレビはもっと面白くなるのかもしれない。昨年の「NHK紅白歌合戦」第2部は世帯視聴率35.2%(ビデオリサーチ調べ=関東地区。

以下同)と3年ぶりに35%を超えた。


「2部の35.2%が注目されていますが、1部も30.8%と3年ぶりに30%台に乗った。これが2部の視聴率回復にも大きく役立ちました。その貢献者は1部の歌手別視聴率ランキング1位の水森かおり、2位の三山ひろしです」(テレビ局関係者=以下同)


 毎年、水森はドミノ、三山はけん玉というチャレンジ企画を行っている。SNS上では「歌手にちゃんと歌わせろ」というような意見も多い。


「特に、三山ひろしは不評で『けん玉ハラスメント』という言葉さえありました。また、『紅白の歌唱時間内に収められないくらいの、けん玉の連続成功世界記録を他で作ってしまえばいい』というような暴論もあった。でも、三山のけん玉は2025年に限らず、毎年のように高い数字を残しているんですよ。つまり、ネットで大きな声を出す人たちからは不評ですが、視聴率という実際の支持は得ている。サイレントマジョリティーが存在しています」


 極端で、権威に批判的なネット世論はバズる傾向がある。


「SNSに熱心に書き込んでいる人たちの中には、いわゆる『オールドメディア』を嫌っている層と結構かぶっている。彼らはNHKや紅白歌合戦という権威を否定したいのでしょう。

でも、すごく熱心に紅白を見ている(笑)。好きと嫌いは表裏一体ですからね」


 ネットの意見に屈して、サイレントマジョリティーを無視した番組は数え切れない。


「寄り添うというより、単なる萎縮や妥協であり、付和雷同ですよ。たとえば、フジテレビは夜に『FNN Live News α』というニュースを放送している。番組の特徴として、キャスターの堤礼実アナウンサーのドアップがありました。でも、中居正広氏などの一連の問題が起きた後、そのカメラアングルに批判が起こった。今では引きの絵が多くなり、番組の最後に『それでは!』という時のドアップもなくなりました」(テレビライター=以下同)


 他局にない画期的な企画だったが、現在では普通のニュース番組に近づきつつある。


「批判していた人たちは、ネットで知って怒り出したのでしょう。もしくは偶然、何度か番組を見た程度では。抗議するほど嫌なら見ないでしょうからね。ニュース番組は他にたくさんありますから。フジテレビは、毎日楽しみにしていたサイレントマジョリティーを落胆させ、見てない人たちを満足させてしまった。

目を向けるべき方向が間違っている」


 なぜ、テレビの大半はネットの意見をうのみにしてしまうのか。


「今の局には『面倒くさいから聞いておこう』みたいな人が多い。紅白歌合戦は徹底的に数字を分析しているので、ネットで批判されても簡単に揺るがない。サイレントマジョリティーの存在を尊重している」


 高視聴率番組に批判はつきもの。だが、声なき声を拾ってこそ、数字を取れるのかもしれない。


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 大規模な企画だけあって、本人は気合十分だった。関連記事【もっと読む】水森かおり「ドミノで2025年を振り返ります」と紅白に意気込み М‐1王者たくろうも参戦…では、水森かおりのドミノへの気合の入りぶりについて伝えている。


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