【テレビ局に代わり勝手に「情報開示」】
いやー、全般的には「いつもと変わらないマンネリ」でしたよね。例によって『芸能人格付けチェック』がまあまあで、「箱根駅伝」のポメラニアン乱入で驚いて……そして『クイズ$ミリオネア』は予想通りイマイチで…あ、『有吉弘行の超なるほど!ザ・ワールド』は予想より面白かったです。
今回の正月特番の中で、個人的に一番刺さったのは、テレビ東京さんの不思議な番組です。1月3日の23:30からやっていた『安村、雪山を登る』という番組なのですが、とにかく荒削りで無茶苦茶だったのですけど、引き込まれてしまいましたね。
どんな番組なのか概要をざっくり説明しますと、テレビ東京入社2年目かなんかの「東大首席卒業」だという若手ディレクターが出した無茶苦茶な企画がなぜだか通ってしまったという感じの番組で、ファーストカットから大雪原のど真ん中にパンツ一丁で放り出されたとにかく明るい安村が、寒い寒いと震えながらマジでやばそうな長野の雪山にガチで登山させられるわけです。お金は1円も使っちゃいけないということで、雪の長野県内をパンツ一丁で彷徨(さまよ)いながら「服をください」とお願いしてまわり、登山できる服と登山道具を人の善意だけに頼って揃えて登山、という「一歩間違えば炎上間違いなし」な感じのスレスレのチャレンジ企画なんですよね。
■「東大主席卒業」の完成度の高くない作品だけど……
ぶっちゃけそんなに完成度が高かったわけでもないし、なんか特別驚くような展開があったわけでもないんです。でもなんだか「東大首席D」ととにかく明るい安村のコンビがそこはかとなくいい。東大を首席で出たのになんでテレビ東京なんか入社するんだよ……とかツッコミを入れながら、気がつくと「東大首席D」の不思議な面白さと、とにかく明るい安村の「真面目で優しい人柄」みたいなものに引き込まれてしまいました。
なんか業界全体が「セーフティーモード」みたいな守りの姿勢に入っているテレビ業界で、無謀で無茶苦茶な企画を自由にやらせてもらって、前向きに倒れたみたいな番組がジーンと心に沁みました。2026年、こうやって少しでも「攻め」の姿勢をテレビマンたちに見せてもらいたいものだなあとつくづく思います。
(鎮目博道/テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人)
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