果たして、言われるほど“高市人気”は高いのだろうか。首長選挙で、自民党候補が立て続けに敗北し、党内に衝撃が走っている。


 東京都・清瀬市長選挙が29日に投開票され、無所属で現職の渋谷桂司市長(52=自民、公明推薦)が、無所属新人の元市議・原田博美氏(50=共産、社民推薦)に敗れた。自民党関係者は「まさか共産党に負けるとは」と、ショックを受けている。


 さらに、同じ日に行われた兵庫県・西宮市長選でも、自民、維新推薦の新人・田中正剛氏(50)が、無所属で現職の石井登志郎市長(54)に敗れている。


 先月の衆院選では“高市旋風”が巻き起こり、自民党が圧勝したばかりだ。しかし、地方に目を向ければ、自民系首長候補の戦績が、思いのほか芳しくない。


 象徴的だったのが、今月8日に投開票された石川県知事選挙だ。自民と維新が推薦した現職の馳浩氏が、与党から猛烈な支援を受けながら、あえなく落選してしまった。


 選挙戦では、連日のように自民大物議員が駆け付け、維新からは大阪府の吉村知事が出陣式に現れた。さらに中盤戦では、高市首相も現地入りし、応援のマイクを握った。地元政界関係者は「馳さんは高市人気に全乗っかりで、自らの発信も控えていたため、有権者の反応は冷ややかだった」と話す。


 さらに、西宮市長選でも、敗れた田中陣営はロコツな“高市プッシュ”を展開していた。配布していたビラや選挙区内のポスターには、高市首相と吉村知事の顔がデカデカと印刷され、選挙カーにまで両者の顔写真が貼り付けられていた。

争った石井陣営の関係者は「もはや誰の選挙なのか、わからなくなるくらいだった」とため息を漏らす。


 高市首相を全面に押し出したが、効果はなかった。


■3月は「3勝3敗」と微妙な結果


 結局、今月行われた23の地方知事・市長選では与野党相乗りでない自民推薦候補の戦績は、3勝3敗だった(無投票当選を除く)。先月の衆院選で自民党が約7割の議席を獲得したことを考えれば、かなり微妙な結果だ。


「地方選はあくまで、地域の政策課題が問われる選挙です。いくら高市さんに人気があるとはいえ、全面に押し出すのも効果には限界があるようです。そもそも、衆院選で大勝したのも、高市人気だけでなく、相手が不人気の中道だったということもあるはずです」(永田町関係者)


 来春には統一地方選が控える。高市人気におんぶにだっこで戦えるほど、甘くはなさそうだ。


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 高市首相が応援に駆けつけたにもかかわらず、石川県知事選挙に落選した馳浩氏。今後の地方選に備えて「高市人気」を強固にする思惑が大外れとなった高市首相は怒り心頭だったとか。関連記事【もっと読む】『高市首相が石川県知事選の敗北にブチ切れ! NHK調査でも内閣支持率が下落…人気低下の兆しに隠せぬ「焦り」』で詳しく報じている。


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