高市首相はロクに働きやしないのに、ブチ上げた「国論を二分する政策」は着々と前に進んでいる。そのひとつが、いわゆる「国旗損壊罪」の創設だ。

公明党に逃げられた高市首相が抱きついた日本維新の会との連立合意書に〈令和八年通常国会において、「日本国国章損壊罪」を制定し、「外国国章損壊罪」のみ存在する矛盾を是正する〉と明記したことなどから、今国会中の創設に向けてネジを巻いているのだ。


 それで、自民党は国旗損壊罪の制定について検討するプロジェクトチーム(PT)を設置。3月31日に初会合を開き、約40人が参加したが、議論は非公開だった。連立合意通り進めるべきだとの声が複数上がり、外国国章損壊罪(2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金)と同等の罰則を求める意見が根強いという。


 自民党は野党時代の2012年に高市主導で国旗損壊罪(2年以下の懲役または20万円の罰金)を国会に提出したが、廃案になった経緯がある。高市首相が「日本国旗を損壊しても全くお沙汰なし。変じゃないですか」とこだわるゆえんでもある。


■罰則なし法律→法改正の“二段構え”狙いか


 そんな中、真っ向反対するのが岩屋毅前外相だ。会合出席後も「外国国章損壊罪が守る法益は外国との関係。同列に扱うのはおかしい。憲法の保障する『内心の自由』『表現の自由』を侵すものであってはならない」と主張。法務省の報告によると、1908年施行の外国国章損壊罪が過去に適用されたケースは片手程度しかない。

親告罪ということもあり、50~70年代に起訴3件、不起訴3件(嫌疑なし2件、起訴猶予1件)だけ。岩屋氏は「国旗についての事例紹介はなかった」とも言い、「われわれの周りに国旗が燃やされたり、破られたりといった事実がたくさんあるわけではない中で、法律を作るのは慎重であるべきだ」という発言はド正論なのだ。


 法大大学院教授の白鳥浩氏(現代政治分析)もこう指摘する。


「合憲性もさることながら、立法事実があるとは考えられない。罰則を科さない理念法で押し通す案も浮上しているようですが、それはそれで新たな疑念が生じる。罰則なしの法律として生んで、後々の法改正でペナルティーをつける二段構えなのではないか。自由な言論の圧殺につながる危険性をはらんでいます」


 自民は今月中にも一定の集約を図ろうとしているが、どこから見ても無理筋だ。高市首相が「底力を信じてやまない」と繰り返す日本人の民度をナメるのもいい加減にしてほしい。


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 悲願だった2026年度予算案の年度内成立を断念した高市首相はイライラを隠せない。関連記事【もっと読む】『高市首相が参院自民にイライラMAXで爆発寸前! 予算案の年度内成立断念で身内に八つ当たりの醜悪』で詳しく報じている。


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