高市首相がメディアに「誤報だ!」を連発させている。


 7日の参院予算委員会で、高市首相は月刊誌「選択」の報道について「完全な誤報」と否定。

選択は、ホルムズ海峡への自衛隊派遣に前のめりだった高市首相に対し、安倍元首相の側近だった今井内閣官房参与が猛反対したと報じていた。恫喝に近いけんまくで今井氏に迫られた高市首相が「羽交い締めにされた。許せない。切るつもりでいる」とこぼしたとの内容だった。


 立憲民主党の杉尾秀哉議員が事実確認を求めると、高市首相は硬い表情で「(今井氏が)そのような話をしに来られたことはない」と答弁。「誤報」と強調したのだった。


 メディアを賑わせている暗号資産「SANAE TOKEN(サナエトークン)」についても問われたが、こちらも知らぬ存ぜぬで「誤報」と言わんばかりの態度だった。サナエトークンを巡っては、発行団体が暗号資産交換業者として金融庁に登録しておらず、資金決済法違反の可能性が浮上。高市首相の後援会がSNSでサナエトークンにお墨付きを与えるような投稿をしていたことから、問題視されている。


 杉尾議員に高市首相本人や後援会の関与の有無を聞かれると、「発行主体側から説明を受けておらず、承認もしていない」と答弁。週刊文春の報道で、高市事務所の公設秘書がサナエトークンの“仕掛け人”と昨秋以来、発行に向けて検討を重ねてきたことが分かっている。その点を踏まえた上で「秘書から説明を受けたか」などと問われても「発行主体側から」と同じ答えを反復。

「週刊誌記事を基に質問している」と皮肉ることを忘れなかった。


 5日も一部報道を「誤報」と断定。高市首相の集中審議出席が「たった4時間」などとする複数報道に対し、高市首相はSNSで〈全く事実ではありません〉〈最近は事実と全く異なる報道が増え過ぎている〉とグチっていた。



側近官僚、党重鎮も呆れかえる

 そんなに「誤報だ」と言うなら、メディアと直接向き合えばいいはずだが、高市首相にそんな意思は感じられない。共同通信は3月29日、高市首相はぶら下がり取材に応じる機会が歴代首相に比べて少ないとの記事を配信。就任5カ月間で見ると、安倍元首相44回、菅元首相50回、岸田元首相90回、石破前首相57回に対し、高市首相は34回。記事には、取材対応の少ない高市首相への不満がにじむ。


 さらに、2024年は岸田元首相、25年は石破前首相がそれぞれ、新年度予算成立後に会見に臨んだが、7日の予算成立後に高市首相は正式な会見を開かなかった。メディアを批判する資格などないのではないか。


「高市さんはメディアにキレている場合ではないはずです」と言うのは、ある官邸事情通だ。


「『選択』の報道を完全否定しましたが、今井さんはそもそも、高市さんに猛抗議するほどの熱量はない。話を聞かない高市さんとは距離を置いているそうです。

党重鎮も高市さんの抜き打ち解散に呆れ果て『高市のことは知らん』と突き放している。本人は人気の絶頂にいる気かもしれませんが、官邸、党内では不信感が漂い始めています。舐めていると、それこそ“身内”からメディアへのリークが始まる恐れもあるでしょう」


 ボロが表に出る日もそう遠くないかも知れない。


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