現在放送中のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』が9月29日に終了。

10月1日からは、新ドラマ『まんぷく』が満を持して放送される。同ドラマは“インスタントラーメン”を開発した、とある夫婦の物語。そこで今回は、インスタントラーメンの過去と現在について紹介していこう。

“てんぷら”が「チキンラーメン」開発のヒントに!? 朝ドラ「まんぷく」放送前に知っておきたい“インスタントラーメン”の今昔
出典画像:NHK『まんぷく』公式サイトより

インスタントラーメンの歴史

同ドラマのモデルとなったのは、インスタントラーメンの生みの親である安藤百福・仁子夫妻の半生。作中では立花萬平・今井福子として登場し、それぞれ長谷川博己と安藤サクラが演じる。

「日清食品グループ」の公式サイトによると安藤百福はある日すべての財産を失い、人生逆転をかけて“お湯があれば家庭ですぐ食べられるラーメン”の開発を決意。自宅の裏庭に建てた小屋で研究を開始する。そんななか、妻が“てんぷら”を油で揚げていると、安藤百福は「これだ!」と直観。試しに油で麺を揚げてみたところ、高温で水分がはじき出され乾燥した状態になった。

この発見をヒントに確立されたのが、インスタントラーメンの基本となる製造技術「瞬間油熱乾燥法」。そして1958年に、とうとう世界初となるインスタントラーメン「チキンラーメン」が発売される。さらに安藤百福は「カップヌードル」の開発にも成功。ちなみに「日清食品」を創業したのも安藤百福だ。

まさに“歴史的な発明”となった「チキンラーメン」も、今年で生誕60年。8月22日~23日には大阪で「世界ラーメンサミット」が開かれ、日清食品ホールディングスの安藤宏基社長が「(カップラーメンなどの容器を)業界全体でプラスチック素材を生分解性素材に置きかえていかなければならない」と宣言している。生分解性素材とは、水中や地中の微生物が分解可能な素材のこと。これからの即席めんは、味だけでなく環境にも配慮された商品に進化していくのかもしれない。


お湯を沸かさなくてもインスタントラーメンが食べられる時代に!?

昨今では、インスタントラーメンの楽しみ方も進化を遂げている。例えば「ニトリ」はお湯を沸かさなくてもラーメンが作れる「レンジ調理容器 ラーメン用」を販売。水と麺を入れてからレンジで加熱するだけで、美味しいラーメンが茹であがる。実際に使ってみた人からは、「お湯を沸かすのも面倒くさいタイプだからかなり重宝してる」「麺がちょうどいい固さで仕上がるのがすこい」との声が。全国の“ズボラ”なインスタントラーメンユーザーに愛されているようだ。

また即席ラーメン専門の飲食店なども話題に。秋葉原の「NOODOL CAFE」は、アイドルがラーメンにお湯を注いでくれるお店。スタッフは全員タレントや女優、アイドルの卵で、彼女たちとの“2ショット撮影”なども行われている。

今後インスタントラーメン業界はどのように発展していくのか、ドラマ『まんぷく』と共に注目していきたい。

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