冬の定番アウター「ダウンジャケット」。機能性下着であるヒートテックの浸透とともに、そのあり方は大きく変わりました。

薄くて軽いユニクロのウルトラライトダウンでも、暖かく冬を過ごせるようになったのです。

中年おやじがやってはいけない、ユニクロライトダウンの着こなし方【ちょい足しモテ理論】

冬の防寒といえば、重ね着で寒さを凌ぐ着こなしが定番でした。一方、熱を逃さないよう下着で保温すると、分厚いアウターを選ばずとも大丈夫です。シワを気にせず付属の袋に入れるポータブルなダウンジャケットは、気軽に羽織れる冬の便利アウターです。

ユニクロでは毎年、カラーバリエーションが豊富なウルトラライトダウンが販売されています。そのお値段4990円! こんなにコスパのよい商品を活用しない手はありません。のべ4000人以上の買い物に同行してきた、服のコンサルタントが「ユニクロ ウルトラライトダウンの着こなし」を解説します。

■あえてカラフルなタイプにする

ダウンジャケットはカジュアルの王道です。そして、カジュアルなアイテムは、あどけなさが残る10~20代前半の若者と大変相性がよいのです。しかしながら、社会人歴の長い、社会で揉まれたおやじが着るには、ちょっと工夫が必要。ただ羽織るだけでは野暮ったく見えかねません。

なぜなら、酸いも甘いも知ったその風貌にカジュアルなアイテムを合わせると、ややくたびれた印象になってしまうから。

なので、おじさんっぽく見せない工夫をしなければなりません。

街でよく見かける男性はたいてい、黒、グレーなど無難な色のダウンを羽織っているのではないでしょうか。外に見える面積が大きいアウターだと、なかなか冒険できない気持ちもわかります。

それでも私は、あえて赤、青などカラフルなタイプをお勧めします。そもそもダウンジャケットはアウトドアをルーツにしたアイテム。だからこそ、大自然に合うようなカラフルな色が定番になっているのではないでしょうか。何より、カラフルなダウンジャケットは社会で揉まれた顔つきを明るく照らし、好印象に見せてくれます。

■ジーンズにあわせてはいけない

とはいえ、多くの方は戸惑うかもしれません。「自分には派手すぎる、どう合わせたらよいかわからない」といったところでしょうか。

カラフルなダウンジャケットに合わせるパンツとして、私はあえてインディゴのデニムではなく、ピタッとした黒のスキニーデニムを選びます。カジュアルなダウンジャケットに色落ちしたブルージーンズを合わせると、カジュアル度合いが強くなりすぎてしまいます。

ポイントは「カジュアルなダウンジャケットをいかにモダンに着こなすか」ということ。

そこでモード色が強い黒い細身のパンツを合わせます。赤と黒は、強くてかっこいいイメージを作ります。ジャケット姿でこれをやってしまうとキメすぎに見えるかもしれませんが、ダウンジャケットとなら、ちょうどよい塩梅になるのです。

中年おやじがやってはいけない、ユニクロライトダウンの着こなし方【ちょい足しモテ理論】
NG着こなしの一例。ダウンのインナーシャツにベージュのチノパンを合わせると、作業着の上に羽織っているみたい…

■都会的に見せるコツ

ダウンジャケットのルーツである「アウトドア感」を抜け出し、モダンでスポーティーな印象に落とし込む。すると、都会的な洗練した印象に見えます。言うなれば、「アスレジャー」。

アスレチックとレジャーを融合させた「アスレジャー」という着こなしは現代アメリカの定番カジュアルと言えます。スポーツウェアにモードなアイテムを組み合わせたファッションスタイルのことで、健康志向の高い層から支持されています。

赤のダウンジャケットに黒パンを合わせ、足元は白スニーカー。赤と白で黒をサンドイッチし、色にコントラストをつけると、モダンな印象となります。

カジュアルで派手な色は、若者に似合うけれどおやじには似合わない? そんなことはありません。

若くなくても大丈夫。合わせるアイテムと配色に気をつければ、ぐっと清潔感が増し、洗練されたかっこいいおやじになれますよ!

【著者プロフィール】

服のコンサルタント™ 森井良行

一般社団法人 服のコンサルタント協会 代表理事。1979年生まれ、千葉県出身。のべ4000人を超えるビジネスマンの買い物に同行。この実績から、All About メンズファッションガイドを務める。ビフォーアフター事例は公式サイト「エレカジ」にて更新中。2018年9月「毎朝、迷わない! ユニクロ&ツープライススーツの上手な使い方」(WAVE出版)を上梓する。

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