日本では今年、5月11日(5月の第2日曜日)が「母の日」。スーパーの花売り場では様々な価格のカーネーションが並んでいるし、コンビニでも造花のカーネーションにお菓子を組み合わせたプレゼント商品がレジの横にある。

韓国では単独の「母の日」はなく、毎年「5月8日」が「父母の日」と設定され、日本二倣ったのかカーネーションを贈る。
だが、そんなカーネーション一択に今年は暗雲が漂っている。

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 基本前日や当日に購入するので確定数量は、5月10日過ぎにしか判明しないが…一束20本のカーネーションメインの花束が、4月28日から5月3日までに3万8183束しか売れていないのだそう。
かわりに菊が4万1518束と3000束以上カーネーション束より売れている。花別に見ると、バラ、ガーベラ、菊の次4位の位置にカーネーションがいる。
2020年にバラに首位を譲って、ずるずる落ちて、菊にも負けてしまった。バラが首位というのは、金額的な問題ではないと思われる。

 母の日にカーネーションを贈るのは、母の日に母の墓前に白いカーネーションを手向けた話から、基本生きてる母には赤いカーネーションという説が有力だ。
だが、売れるとわかると、普段は花屋さんで買いやすい価格のカーネーションが高騰する。市場も買ってもらおうとこの期間に合わせてたくさん出荷しているのに、バカみたいに高い。確実に消費者はボラれている。

 筆者の母はもう他界したが、55年ほど前200円で1本やっと買ったカーネーションに「これは食えるのか? 気持ちはわかるけれど、もっと有効なお小遣いの使い方をしなさい」と言った。
晩年、スーバーの〇〇円以上お買い上げの方に1本プレゼントで「タダ」でいただいた時は号泣していた。我が家ではもうカーネーションの価値がわからない。

 韓国が仏教圏であれば、菊にしとけば、仏壇のまわりもきれいよねで落ち着くかもしれないのだが。

 カーネーションが買われないのは、少子化で、花を買う子供の数が減ったからと呑気なことを言っている。が、世界的物価高騰で、安くなければ、その少ない子供だって買わない。

 さて、実数はどれくらいになるか。

 ちなみに、少し前から、父の日(今年は6月15日~毎年6月の第3日曜日)には、黄色いバラを贈る商戦が日本では展開されているが…定着はしていないようだ。
【編集:fa】
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