2025年9月27日、国際協力の現状と世界の課題を市民に啓発するイベント「グローバルフェスタJAPAN 2025」が、新宿住友ビル三角広場で開幕した。開発途上国支援を担う政府機関や国際協力NGO、民間企業などが一堂に会し、来場者の国際貢献への意識を高める狙いがある。


その他の写真:「グローバルフェスタJAPAN 2025」新宿住友ビル三角広場・2025年9月27日午後撮影

 フィリピン共和国のブースは、南国の活気あふれる雰囲気を来場者に伝えた。ブースでは「Philippine Bananas」やブランド「Sumi-toro」のパイナップルなど、新鮮な果物が豊富に並び、来場者の関心を集めた。また、ココナッツ製品や精巧な手工芸品も展示され、同国の豊かな産品と文化の多様性をアピール。ブースを訪れた人々は、スタッフから直接話を聞き、フィリピンの新たな魅力に触れていた。

 ミレーン・デ・ホヤ・ガルシア‐アルバノ駐日フィリピン大使は「フィリピン大使館は、再びグローバルフェスタJAPANに参加できることを大変嬉しく思います。南国の果物、ココナッツ製品、手工芸品、そして多彩な観光の魅力を通じて、皆さまにフィリピンの新たな魅力を発見していただければ幸いです。同時に、国際社会との協力と共に歩む発展への強い決意を改めて表明いたします」と話した。

 会場では、フィリピンブースの他にも、国際協力の取り組みを紹介する様々なブースが設置された。国連機関のブースでは、国際移住機関(IOM)がカラフルなパネルを展示し、人々の移動に関する課題を啓発。国連開発計画(UNDP)は、「世界に隠された20の悲劇」と題したボードを通じて、貧困や気候変動といったグローバルな課題を具体的に示していた。また、JICA(国際協力機構)のブースでは、民族衣装が並んだラックが設置され、「着て、知って、国際協力」をテーマに来場者の関心を惹きつけていた。

 今回のイベントは、国連機関やJICAなどの活動を通じてSDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた各団体の取り組みを具体的に紹介する場となった。
単なる文化交流にとどまらず、グローバルな課題について理解を深める機会を提供し、国際情勢の不確実性が高まる中で、国際協力への民間部門の参画の重要性を改めて訴えた。

 イベントは9月28日(日)まで開催され、参加費は無料。国際社会の課題解決に向けた官民連携の推進力として注目される。
【編集:YOMOTA】
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