日本からノルウェー・オスロへの渡航で、タイ国際航空(TG)が提供するバンコク経由便が、経済性と旅行の多様性を両立させる選択肢として注目を集めている。

その他の写真:タイ国際航空が実施したオスロ渡航促進キャンペーンの一コマ

 東京発オスロ行きの直行便が存在しない現状、欧州や中東を経由する複数社の航空運賃が往復20万円台で推移する中、TG便は11月中旬の往復で約17万6,000円と、割安感を示している(価格は10月15日調査時点)。


 TGは、バンコクを拠点に世界60都市を結ぶタイのナショナル・フラッグキャリアで、その安定性と信頼性は、格安航空会社(LCC)とは一線を画す。特に長距離国際線では、運航の定時性やサービス品質が重要となるため、TGの選択はコストメリットだけでなく、旅の安心感にも寄与するものだ。複数の乗り継ぎ便が選択肢となる日本—オスロ間では、TGの優位性は以下の二点に集約される。

 経済的な優位性: 欧州系や中東系の主要航空会社と比較し、往復運賃で数万円の差が生じており、特に個人旅行者やコスト意識の高い出張利用者にメリットが大きい。

 旅行の多様性(周遊の利便性): バンコク経由となるため、復路におけるバンコクでのストップオーバー(途中降機)が容易となる。これにより、利用者は北欧の首都オスロと、東南アジアのハブ都市バンコクという、全く異なる文化・気候を持つ二大都市を一度に周遊する旅程を柔軟に設計できる。これは単なる移動手段に留まらない、「旅の価値」の最大化に繋がる。

 TGの戦略は、単に安価な運賃を提供するだけでなく、バンコクのスワンナプーム国際空港が持つアジアと欧州を結ぶハブ機能を最大限に活用し、日本市場における顧客層の開拓を目指すものだ。

 オスロという目的地が、フィヨルドやオーロラなど北欧の自然・文化に強い関心を持つ旅行者を惹きつける中、TG便は、長時間のフライトを伴う乗り継ぎ便を利用する顧客に対し、運賃メリットと「二都市周遊」という付加価値を提供することで、競争力を高めている。

 同社は、北欧市場へのPRにも注力しており、著名なインフルエンサーらを招いたプロモーション活動も展開。オスロ線を戦略的な重要路線として位置づけ、日本市場における利用拡大を目指す方針だ。
【編集:af】
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