発達障害』という言葉が広く知られるようになった、昨今。

我が子の発語が遅かったり、かんしゃくが激しかったりするなど気になる点があると、不安を感じてしまう親は多くいるでしょう。

子供の発達に悩んでいる場合、自治体が運営する発達相談や地域の療育センター、発達障害者支援センター、保健センターなどで相談をすることができます。

気になった時点で発達相談の窓口や医療機関につながることで、子供の特性や家庭の状況に合った支援を早めに受けられるかもしれません。

親子で療育に通った日々

すやすや子(@suyasuyakoo)さんは、息子さんの発達に気になるところがあり、1歳8か月の頃に地域の発達相談支援センターを利用しました。

そこで息子さんは発達検査を受けた後、発達支援が受けられる療育施設に通うことになったそうです。

すやすや子さんは、親子で療育に通った1年間の日々のことを漫画に描き、X(Twitter)に投稿。その内容に、多くの人から反響が寄せられています。

1歳の息子に『発達の遅れ』 母親を救った療育の先生の『ひと言』とは 「泣いてしまった」
すやすや子さんの漫画画像1
1歳の息子に『発達の遅れ』 母親を救った療育の先生の『ひと言』とは 「泣いてしまった」
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1歳の息子に『発達の遅れ』 母親を救った療育の先生の『ひと言』とは 「泣いてしまった」
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1歳の息子に『発達の遅れ』 母親を救った療育の先生の『ひと言』とは 「泣いてしまった」
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検査の結果、息子さんは「5か月の遅れがある」ということが分かりました。

産後の精神状態が良好ではなかった、すやすや子さんは「自分のせいなのではないか」と感じてしまっていたといいます。

何かできることはないかと相談したところ、療育施設に通うことを提案されました。

療育は、もとは肢体不自由児など身体的な障がいをもった人たちの社会的な自立に向けた支援の概念として誕生しました。

2023年現在は『発達支援』とも呼ばれ、知的障がいにもその概念は広がっており、厚生労働省の『児童発達支援ガイドライン』によると、次のように定義されています。

児童発達支援は、障害のある子どもに対し、身体的・精神的機能の適正な発達を促し、日常生活及び社会生活を円滑に営めるようにするために行う、それぞれの障害の特性に応じた福祉的、心理的、教育的及び医療的な援助である。


厚生労働省 ーより引用

つまり療育および発達支援とは、障がいのある子供に対し、それぞれの特性や発達状況に応じて、発達を支援する総合的な働きかけのことを指しています。

しかし、近年その概念はさらに発展、拡大されており、障がいが確定した子供だけでなく、発達が気になる段階の子供まで広く対象とされているそうです。

また、子供だけでなく、家族への支援も療育では重視されています。障がいの特性や段階に応じて暮らしを安定させることを基本とした支援を行うことで、子供にとってもいい影響があると考えられているのです。

すやすや子さんは、送迎バスのある療育施設に通うことに決めました。実際にどんなことをする場所なのか、イメージがつかめないまま、初回を迎えると…。

初めての療育で『不安』に感じたこと



1歳の息子に『発達の遅れ』 母親を救った療育の先生の『ひと言』とは 「泣いてしまった」
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実際に療育施設に通い始めた、すやすや子さん。療育は平日の週2~3日、9時~14時頃まであり、通園は決して楽ではなかったといいます。

最初の頃は、時間が短く自由遊びが多かったため「本当に通っていて発達にいい影響があるのかな…」と疑問に思ったこともあったそうです。

だんだんと施設で過ごす時間が長くなり、親子ともに慣れてきた頃、すやすや子さんは、ほかの保護者から『休憩タイム』があると知らされます。

大人だけでゆっくりとお茶が飲める『休憩タイム』を、すやすや子さんは楽しみにしていましたが…。

『休憩タイム』に心がときめく



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初めて『休憩タイム』を過ごすことができた、すやすや子さん。

コーヒーを1杯とおやつを食べ、ほかの保護者と会話を交わせただけで、とてもリフレッシュできたそうです。

息子さんが生まれてからずっと、ほぼ付きっきりで育児をしてきたすやすや子さんにとって、30分の休憩タイムは心安らぐ時間だったのでしょう。

親がリラックスし、子育ての悩みを気軽に話せる場を作ることもまた、大切な療育の1つといえます。

息子に少しずつ変化が…



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児童指導員や保育士、心理士、理学療法士、医師などの専門家によるサポートが受けられる、療育施設。

子供の発達の状況や特性に合わせた関わりを通して、できることを一つひとつ、増やしていくことができると考えられています。

「療育に通う前は『私のせいで発達に遅れが出た』と思い、不安から息子をかわいいと感じる気持ちが隠れてしまっていた」と振り返る、すやすや子さん。

先生が息子さんを「かわいい」と素直に褒めてくれる言葉や、「成長しない子はいない。ゆっくりでも絶対に成長するんだから」と勇気付けられたことに、とても救われたそうです。

すやすや子さんの体験談には、共感の声をはじめ、さまざまなコメントが寄せられました。

・療育に通う親子に届いてほしい。これから親になる人も、ぜひ療育について知ってほしいです。

・うちも療育にはお世話になったから、共感して泣きました。

先生たちといろんな情報交換や相談ができて心強い。

・なんて素敵な療育に通っていたんだ。親の葛藤も丁寧に記されている。最後のコマに泣いてしまった。

子育てをしている親は、時に孤独になってしまうものです。特に障がい児や、発達が気になる子供を育てている親は、より多くの悩みや不安を抱え、日々葛藤をしています。

親以外のいろいろな大人が我が子に寄り添い、一緒に成長を見守ってくれる場所があるということを、多くの人に知ってほしいですね。

ちなみに、療育が受けられる場所は、自治体が運営する公的な療育施設のほか、民間企業やNPO法人が運営する、民間の療育施設もあります。

家庭の事情を考慮した上で、子供が楽しみながら成長できる場所を見つけられるといいですね。

[文・構成/grape編集部]