缶詰は手で開けられるプルトップ式が主流ですが、缶切りで開けるタイプもたまに見かけます。
ただ、缶切りを使ってもうまく開けられず、困ってしまうことはありませんか。
缶切りの使い方にはコツがあるのでしょうか。
缶切りを使う時には方向を確認
「缶にうまく引っかからない」「すぐ缶切りが外れてあぶない」。缶詰を開く時に気になるとすると、このような点が多いのではないでしょうか。この場合、いなば食品が公式サイトで解説している方法を参考にしてみましょう。
缶切りを使う場所は、缶と缶胴が直角になっている面から開けてください。カーブがかかっている面には缶切りは引っかかりません。
いなば食品株式会社 ーより引用
缶詰の形状を思い出してみると、確かにカーブがかかっている面があります。その面で缶切りを使っても安定せず、引っかかりも悪くなり、スムースに開けられなくなってしまうということなのでしょう。
缶切りが滑ったり外れたりすると、指のケガやテーブルへの傷などが心配です。缶と缶胴が直角になる方向に安定させてから、丁寧に缶切りを使いましょう。
奥に少し傾けて刃で切っては手前にスライドさせていくと、安定して開けることができるはずです。
また、いなば食品株式会社は、缶切りでスムースに缶詰を開く方法を動画でも解説しています。気になる人はそちらも参考にしてみてください。
缶切りいらずのタイプも増えた
缶詰の歴史は長く、その始まりは1810年のイギリス。それまで主流だった保存方法はビン詰めでしたが、重くて割れやすいという難点がありました。その難点を克服したのが缶詰です。
ただ、まだその頃は缶切りがなかったことや、缶詰の容器が分厚かったことなどから、のみとハンマーで開けていたのだそう。1860年代に使いやすい缶切りが登場し、どんどん改良が続けられ、世界で重宝されるように。
日本では1871年にイワシの油漬缶詰が初めて作られ、わずか6年後の1877年には、北海道で缶詰工場が誕生しています。
現在は、缶切りを使わなくても手で開けられるプルトップ式の缶詰が主流になりつつあり、缶切りの出番がめっきり少なくなったと感じる人も多いかもしれません。しかし、まだまだ缶詰は缶切りタイプも多く、開けるコツを知っておいて損はないでしょう。
もしも缶切りタイプの缶詰を開ける機会があれば、「昔はのみとハンマーだったのに、便利になったものだ」と思いながら、缶切りをキコキコと使ってみてください。
[文・構成/grape編集部]