春はシャキシャキと瑞々しい新タマネギを味わえるシーズンです。

旬の新タマネギは生食がおすすめといわれますが、その理由はなんでしょうか。

新タマネギと普通のタマネギの違いや、新タマネギの特徴について、静岡県浜松市にある『増田農園』に取材しました。

『増田農園』では、日本で一番早く取れる新タマネギを全国に届けています。

新タマネギは生食?火を通す? 農園の園長に聞いた『おすすめ』は…
タマネギの写真

『増田農園』で栽培されているおいしそうなタマネギ(画像提供:増田農園)

新タマネギと普通のタマネギの違い

新タマネギと普通のタマネギの違いについて『増田農園』の増田真一園長に聞くと、このような回答がありました。

みずみずしくて柔らかい新タマネギと、硬くて貯蔵性が抜群の普通のタマネギ。実は種類は同じなのです。

では、一番の違いは何かというと、収穫時期にあります。

収穫時期とひと言でいっても、1月に取れたから新タマネギということではなく、『早取り』か『完熟か』という点がポイント。

例えば、葉っぱがまだ青々としている時に収穫したものが新タマネギで、葉が枯れるまで畑で完熟させたものが普通のタマネギです。

増田園長によると、新タマネギと普通のタマネギは、栽培時期も違うのだといいます。

タマネギ栽培には、春に種をまく『春まき』と、秋に種をまく『秋まき』という2つの時期があります。

新タマネギは主に『秋まき』が多く、普通のタマネギは主に『春まき』が多いです。

新タマネギ発祥の地、静岡県浜松市では9月に種まき、10月に植え付け、1~3月に収穫となります。

貯蔵用タマネギの本場、北海道では4月に種まき、5月に植え付け、9~10月に収穫となっているようです。

新タマネギと普通のタマネギは、収穫時期・栽培時期が異なるため、見た目や風味に違いが出るのですね。

また、新タマネギの発祥の地が静岡県浜松市というのは、知らなかったという人も多いかもしれません。今回取材した『増田農園』も同市にあります。

新タマネギの特徴

増田園長に新タマネギの特徴を教えてもらいました。

新タマネギは玉が肥大し、味がのったところで収穫します。貯蔵性がないので収穫と出荷が同時に行われるため、春に収穫されることが多いですが、厳密にいうと各産地で旬があるのです。

味については、新タマネギは辛みが少なく、実も柔らかでみずみずしいのが特徴です。生で食べると甘く、火を通すとトロトロにとろけたタマネギの芳醇な香りが広がります。

新タマネギが生食に向いている理由は、実が柔らかで辛味が少なく、生で食べても甘みが感じられるという点にあるのですね。

新タマネギは生食?火を通す? 農園の園長に聞いた『おすすめ』は…
タマネギのスライスの写真

画像提供:増田農園

最後に増田園長からは、このようなアドバイスをいただきました。

新タマネギは生で食べられるのがウリです!

しかし同時に、胃にとっては刺激物でもあるので、無理して生でたくさん食べて、おなかを壊すことがないように気を付けてください。健康が一番です。

火を通すとトロっと甘くなるので、いろいろな野菜と組み合わせて調理法を模索してみるのもいいのではないでしょうか!

新タマネギは生食がおすすめの食材です。サラダなどで用いて、その瑞々しさを味わってみてください。

[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

編集部おすすめ