風呂のお湯張りをする際、設定湯量は変えていないのに、なぜかお湯が少なかったり、あふれるほどになったりすることはありませんか。
例えば、いつもなら湯舟に7割ほどお湯がたまるところ、なぜか湯舟ギリギリのところまでの湯量になったというケースです。
このような現象は、一体何が原因で起こるのでしょうか。
湯量がおかしい時の原因とは
湯量がおかしくなる理由について、給湯機器メーカーの株式会社ノーリツ(以下、ノーリツ)に聞いたところ、以下の回答がありました。
お湯の量がおかしい場合は、残り湯がある状態で自動湯張りをしている可能性があります。
ノーリツに詳しく聞いたところ、このような理由があるといいます。
『追いだき』が可能な機種には、設定した水位でお風呂を沸かす『フルオート(全自動)タイプ』と、設定した水量でお風呂を沸かす『オート(自動)タイプ』があります。
『フルオート(全自動)タイプ』の場合、給湯器がお風呂を沸かしながら浴槽の水位を確認するため、残り湯があっても、設定どおりの水位で沸き上がります。
こちらのタイプでは、日常的に湯量のバラつきが発生することはほとんどありません。
一方、『オート(自動)タイプ』は機種によって異なるため一概にはいえませんが、現在弊社で販売している機種では、残り湯が循環口より下にある場合、残り湯の量が確認できません。
そのため、設定湯量より残り湯のぶんだけお湯が増えて、あふれてしまうこと(下図)があります。

画像提供:株式会社ノーリツ
続けて、『オート(自動)タイプ』の使用について、以下のアドバイスをもらいました。
また、『オート(自動)タイプ』は、残り湯が循環口より上にある場合も、残り湯の量はそのままで沸かし直す動作をするため、設定どおりの湯量にならないことがあります。
残り湯がない状態でお湯張りをするか、残り湯がある時は『ふろ自動』を使わず、『たし湯』(※)で好みの位置までお湯を増やした後、『追いだき』で設定温度まで沸かしてください。
(※)湯量の調整機能。入浴中、浴槽にたまったお湯を使い、浴槽内のお湯が減った時などに使用する。
ほかにも、ガス代を抑える機能の『エコスイッチ』がオンになっていることで湯量が少なくなったり、循環アダプターのフィルターの目詰まりが原因だったりすることもあるそうです。
もし、残り湯がないのにお湯の量がおかしい、目詰まりもないといった場合は「水位リセットをお試しください」とのこと。
水位リセットは、湯量を測るセンサーを一度リセットしてお湯張りをする機能です。
もしこれでも改善しない場合は、メーカーに症状を確認してもらいましょう。

※写真はイメージ
湯量がおかしい場合は、設定のほかに残り湯が原因の可能性があるとのこと。
また、目詰まりによって湯量がおかしくなることもあり、定期的な掃除も大切です。
水位センサーをリセットすることも重要なので、取扱説明書を確認してリセット方法を覚えておくといいでしょう。
[文/大西トタン@dcp・構成/grape編集部]
取材協力株式会社ノーリツ