電子レンジは、食品や料理を温める際に便利な家電製品ですが、使い方を誤ると予想外の事故が起こる可能性があります。
その1つが『突沸現象』です。
本記事では、一般社団法人日本電機工業会のウェブサイトから、電子レンジで起こる突沸現象の詳細や、突沸現象の予防策を見ていきましょう。
突沸現象とは?

※写真はイメージ
通常、液体は沸点を超えると沸騰しますが、まれに沸点を超えても沸騰しない『過熱状態』になる場合があります。
この過熱状態の時に、『振動が加わる』『調味料が入る』など何らかの刺激が加わると、液体が突然沸騰して激しく飛び出す『突沸現象』が起こるのです。
「突沸」の事例として挙げられるのは、水、牛乳、豆乳、お酒、コーヒー、スープ、味噌汁などですが、その他の飲み物や食べ物でも、発生する可能性はあります。
日本電機工業会 ーより引用
突沸現象は電子レンジから取り出した後にも起こるので、沸騰する前に加熱をやめたとしても安心できません。
やけどだけでなく、容器の破損、電子レンジの破損にもつながるので、液体を温める時は十分に注意しましょう。
突沸現象を防ぐ4つのポイント
突沸現象はさまざまな要因が重なることで起こるため、液体を温めると必ず発生するというわけではありません。
しかし、発生するタイミングが読めないことから、常に注意することが大切です。
電子レンジで液体を温める時は、以下の4つを意識してください。
・加熱しすぎない。
・飲み物を温める時は、加熱前にかき混ぜる。
・カレーのようなとろみのある液体や味噌汁を温める時は、かき混ぜながら加熱する。
・飲み物専用メニューを優先的に使う。
加熱しすぎた場合は、そのまま庫内に1~2分置いてから取り出すようにしましょう。砂糖などの調味料を加えたい時は、少し冷ましてから入れると突沸現象を防げます。
開口部が小さい容器も、突沸現象が起こりやすくなる原因です。口が広めの容器に入れて加熱するようにしましょう。
なお突沸現象は、電子レンジだけではなく、ガスコンロやIHクッキングヒーターなど、調理器具に関係なく起こります。
どの調理器具を使う際も、加熱しすぎないこと、加熱前や加熱中に液体をかき混ぜることを意識してくださいね。
[文・構成/grape編集部]