食べ物や日用品まで、さまざまな商品を取り扱う、コンビニエンスストア(以下、コンビニ)。
毎日利用するという人も、珍しくないでしょう。
2025年9月某日、いつも通り筆者は、帰宅途中にコンビニの『ファミリーマート』に入店。
気になる商品がないか店内を散策していると、ひと際目を引かれるお菓子に出会いました。
それが、株式会社ブルボンが販売する『コロネクッキー』!1本、税込み76円です。

2023年と2024年に、一部地域限定で発売されていた同商品。2025年7月から北海道と東北地方、関東地方の『ファミリーマート』約6800店にて数量限定で発売されているそうです。
パッケージには「ストローとしても使用できるクッキー」というコピーが書かれていました。

プラスチックストローの代わりに使えるなら、使い終わったストローがゴミにならずに済みます。
「環境に優しいうえに、ドリンクが染み込んだおいしいクッキーも味わえるなんて、一石二鳥ではないか!」と考え、気づけばレジに同商品を持っていっていた筆者。
『ファミリーマート』のコーヒーマシンで淹れられる『アイスカフェラテM』も一緒に購入して、帰宅しました。
『ストローとして使用できるクッキー』の飲み心地は?
『コロネクッキー』を開けてみます。見た目は、中が空洞になっている、いたって普通のクッキーです。

早速、『アイスカフェラテM』に『コロネクッキー』を差して飲んでみます。

おお、普通にストローとして飲める!
『食べられるストロー』を初体験だった筆者。予想以上に違和感なく吸えたことに、感動しました。
途中でかじってみると、甘さ控えめなクッキーの味わいが口の中に広がります。
カフェラテとの相性も抜群。いつも以上に、『ファミリーマート』のカフェラテをおいしく飲めました。
ただ、若干『コロネクッキー』の口が広いので、通常のストローよりも力強く吸う必要があるように感じます。
とはいえ、途中で染みて砕けてしまうこともなく、ストローとして十分使えました。
飲み終えると、ドリンクが染み込んだ『コロネクッキー』が残ります。

こちらも、程よくドリンクの味わいが合わさり、柔らかい食感でおいしく食べられました。
個人的には、『コロネクッキー』の甘すぎない味わいが絶妙だと感じます。また、クッキーとしてのボリュームも見た目以上にあると思いました。
ドリンクと一緒にかじりながら食べるもよし、最後にちょっとしたおやつとして食べるもよし。
至福の『癒し時間』を過ごすことができましたよ!
『コロネクッキー』の開発秘話とは…
『コロネクッキー』について、ブルボンに聞いてみた
おいしいうえに環境にも優しい『コロネクッキー』が気になった筆者は、同商品を販売する、株式会社ブルボンに取材を行いました。
――どういった経緯で『コロネクッキー』は誕生したのでしょうか。
廃プラスチックの環境問題が深刻化し、プラスチック製容器等の使用や廃棄、代替素材への切り替えなど対応が求められている中、当社でも長年培ってきた菓子の製造技術をもとに、環境対応の製品が作れないかと考えたことがきっかけです。
2018年の夏頃から開発が始まりました。
――開発の中で、苦労した点はありましたか。
はい。当初はパスタなど、さまざまな素材で試作を行いましたが、うまくいきませんでした。
形状の加工性や、吸い上げ機能の維持などの検証を繰り返す中で、当社が製造・販売しているスティッククッキー『チュエル』をベースとして必要な機能を持たせる提案があり、方向が決まりました。
しかしその後も、生地の成型と耐水性を均一化させる仕上げ製法や、量産化に向けた設備開発に多くの時間を費やしました。

『チュエル』
――『コロネクッキー』のこだわったポイントはどこでしょうか。
ストローとして使用した際に、『コロネクッキー』がドリンクの味を損なわないように仕上げているほか、飲み物を吸い込む際に自然な口当たりになるようなサイズにしています。
加えて、個装の包材の一部にも、環境負荷低減を考え、植物由来のバイオプラスチックを使用しています。

――『コロネクッキー』の今後について教えてください。
お客様からは「本当に吸えた」「飲み物を飲み終えるまでに食べてしまう」「そのまま食べてもおいしい!」などの評価をいただいています。
飲食店向けの業務用販売での取り扱い拡大に向け、認知度を向上させる活動に注力してまいります。
この先、飲食店のストローとして『コロネクッキー』が提供される店舗が増えていくかもしれませんね。
また、『コロネクッキー』はコールドドリンク専用で、目安時間として20分程度の使用を想定しているそうです。
気になった人は、近くの『ファミリーマート』で探してみてください!

[文・構成・取材/grape編集部]