日本将棋連盟などが主催するプロ棋士の公式タイトル戦『竜王戦』。将棋界でもっとも格式が高いとされ、賞金額も最大級となる大会です。
2025年の『竜王戦』は10月に開幕。12月まで七番勝負が行われ、藤井聡太竜王と、挑戦者の佐々木勇気八段が『静かな熱戦』を繰り広げます。
10月16、17日に行われる第2局の舞台が福井県。恐竜化石の産出地としても有名ですよね。
同県福井市にあるJR福井駅では『竜王戦』の開催を前に、ユニークな演出がスタートしました。同月6日現在、SNSで大きな反響を呼んでいる光景が…。

提供:福井県
恐竜が将棋を指している…!
棋士に見えるのは、ともに『フクイ』の名を冠する恐竜『フクイラプトル』と『フクイサウルス』のモニュメントです。
将棋盤を挟み、2匹が鋭くにらみ合う光景は、一流の棋士が相対する『竜王戦』のワンシーンを思わせるでしょう。

提供:福井県
ユニークな装飾のモニュメントに、SNSでは「笑った!『竜王戦』ならぬ『恐竜王決定戦』だな」「センスがあって面白い!『恐竜王国』の福井県に新たな伝説が生まれた」といった声が上がりました。
将棋を指す恐竜モニュメント 装飾を企画した福井県を取材!
grapeは、福井県の担当者を取材。将棋を指す恐竜の装飾を企画した経緯や思いをたずねると、このように答えてくれました。
『竜王戦』の対局ムードを盛り上げるとともに、『恐竜王国』である福井をPRしようと企画しました。
福井駅前の恐竜モニュメントは普段から動いたり、鳴き声を上げたりしているのですが、将棋を指す様子でも福井の恐竜のすごさや面白さを感じていただきたいですね。
実物大の恐竜モニュメントは普段から同駅前に設置されており、動いたり、音が鳴ったりする仕掛けが施されています。

提供:福井県
存在感のある恐竜モニュメントが棋士に『変身』することで、さらに注目が集まり、福井県の恐竜化石に対する関心も高まりそうですね。
また、SNSで「気になる」という声が相次いだ、進行中の盤面の秘密も明かしてくれました。
『竜王戦』は昨年度にも福井県あわら市で行われたのですが、対局者は今年と同じく、藤井竜王と佐々木八段でした。
モニュメント企画の盤面は、昨年度の『竜王戦』で、1日目が終了した時点での盤面を再現しています。将棋好きの方に気づいていただけると嬉しいです。
将棋ファンの心をくすぐり、昨年度の『竜王戦』の盛り上がりも想起させる、粋な演出ですよね。
また『竜王戦』に合わせて、同市の『あわら温泉湯のまち広場』にある恐竜モニュメントにも和服を着せているそうですよ。

提供:福井県
『恐竜王国』として知られる福井県だからこそ実現した、遊び心の詰まった装飾企画。
『竜王戦』をきっかけに、地域の新たな魅力に触れる人が増えそうですね…!
[文・構成・取材/grape編集部]