冬の夜空を彩る天文現象として知られる『ふたご座流星群』。

2025年は12月14日頃に観測のピークを迎え、X上では「見られた」などの報告が相次ぎ、美しい写真が数多く投稿されています。

中でも、写真家の田村梨貴(@RIKIphotograph)さんが山梨県南都留郡の精進湖で撮影した、ふたご座流星群と富士山が『共演』する1枚が、大きな注目を集めました。

田村さんが「奇跡の光景」と胸を張る、ドラマチックな構図の写真が…こちらです。

見たらいいことあるかも? 流星×逆さ富士の『奇跡の1枚』が…
ふたご座流星群の流星が突き刺さったように見える富士山の写真

なんと、鮮やかな流星が、まるで富士山に突き刺さるように写っているではありませんか…!

しかも、閃光の終わりが山頂付近に重なって見え、現実とは思えないほど幻想的な光景ですよね。

手前の湖面に富士山と流星が反射し、『逆さ富士』の光景になっている点も目を引くでしょう。

田村さんが撮影した希少な1枚には、Xで3万件を超える『いいね』が寄せられ、感嘆の声が相次ぎました。

・なんて素晴らしい瞬間…。幻想的だ。

・最高の1枚ですね。心が洗われます。

・きれいすぎる…。宮沢賢治の童話に出てきそうな場面だな。

・すごいタイミングの写真!まるで、富士山から迎撃レーザーが照射されているみたい。

『ふたご座流星群』が富士山に刺さる? 写真家が明かす撮影秘話

Xで注目を集めたことを受けて、grapeは田村さんを取材。

幻想的な富士山の写真を撮影したきっかけや、苦労話などを聞きました。

――富士山に突き刺さるような流星の写真を撮るまでの経緯を教えてください。

もともと、私は富士山を中心に撮影する『サラリーマン写真家』です。

この時期になると、ふたご座流星群が毎年のように話題に上がるので、今年は久しぶりに撮影する計画を立てました。

ただ、撮影の前々日まで富士山に雪がかぶっていなかったため、いったんは断念しかけたんです。

そんな中、撮影当日に雪がかぶっていることを確認したので、急きょ、ふたご座流星群を撮影することにしました。

――撮影する上で、特に苦労した点はなんでしょうか。

夜中に撮影したため、ピントを合わせる作業には、特に時間がかかりました。

また、寒さと湿度の影響で、結露を防止する『レンズヒーター』をつけてもレンズが曇ってしまい、苦労しましたね。

――ふたご座流星群の写真を見た人に知ってほしいことや、感じてほしいことはありますか。

まだ、流れ星を見たことがない人も多いと思います。

今回に撮影したのは、12月のふたご座流星群でしたが、1月には『しぶんぎ座流星群』、8月には『ペルセウス座流星群』の観測が可能です。

これらの『三大流星群』は、晴れていれば、いくつもの流れ星が観測できます。さらに運がいいと、火球が見れるチャンスまであるんです。

この写真を見た人からは「いいことがありそう」「願いごとが叶いそう」といったメッセージをいただきました。

「見た人にいいことが起こってくれたら」と願うとともに、少しでも流星群に興味を持ってもらい、一緒に観測する仲間が増えてくれれば嬉しいですね。

冬の困難な条件下で、田村さんの撮影技術と情熱が結実した『奇跡の1枚』。

流星と富士山が『共演』した光景は、多くの人に夜空への関心を呼び起こしたことでしょう。

※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。

[文・構成・取材/grape編集部]

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