樋口日奈と池田匡志がダブル主演を務めるドラマフィル「本命じゃなきゃよかったのに」(MBSほか)が、1月9日(金)よりスタートする。
水谷愛の人気マンガを実写化した本作。
今回は樋口にインタビューを実施。ドラマの魅力をたっぷりと聞いた。
――原作や脚本を読んでの感想を教えてください
「単なるラブストーリーではなく、その生々しさがすごく新鮮で『これはすごいドラマになるんじゃないか』と思いました。
ドラマならではのセリフもありますし、物語のキーとなる『視線』の描写もあって、沼要素が盛りだくさんなんです。皆さんも、ダメだと分かっていながら『栄成って沼だな』と感じてしまう作品だと思います」
ーー実歩乃は栄成と再会することで心が揺らぎます。演じるうえで大切にしたことは?
「今回のお話は『きれいな恋』というよりも、湿度が高い印象を受けました。いろいろな感情が入り混じり、心が揺れ動く姿が魅力的だと感じたのと同時に、丁寧に演じなければ、視聴者の方に共感していただけないだろうな、と思ったんです。
やはり、浮気相手同士だった二人が再会する物語なので、一歩間違えると批判を招く恐れもある。皆さんに没入してもらえるよう、表情、視線、セリフ、感情の揺れ...その一つひとつの塩梅をどうするべきか。
――やりすぎても、やらなさすぎてもよくないんですね
「10年前の学生時代の回想シーンはピュアでいいと思うのですが、基本的には30歳の実歩乃を演じるので、若すぎる恋心を表現してもダメだと思うんです。年齢を重ねたからこその『真っすぐには歩めない複雑さ』をあらわさなければ、『30歳なのにまだこんなに幼いの?』と違和感を持たれてしまいますし、実歩乃がただの悪者になってしまう気がしたんですよね」
――栄成と再会したとき、実歩乃はどんな気持ちだったのか。樋口さんはどうお考えですか?
「忘れられない相手ではあったので、運命を感じてしまったと思います。『ダメだ』と分かっていても、自ら沼にハマりにいってしまう...。もし私がその立場にいたら『ご縁があるんだな』と感じてしまうでしょうし、諦める心はありつつも、どこかで期待してしまう自分がいるかもしれません。
10年も忘れられないって相当好きな相手だっただろうし、それほど自分の価値観に影響を与えた人だと思うので、運命を感じちゃうよなって思います」
――樋口さんから見て、パートナーとしての栄成はどう映りますか?
「10年前、栄成と関係を持ったときに交際していた彼氏がいたのですが、その彼こそが実歩乃にとっての『ベターなパートナー』だったと思うんです。だけど、刺激をくれる相手は、どうしても魅力的に映ってしまうもの。タイミングも重なった分、栄成に惹かれてしまう気持ちも分かります。
誰しもベターな相手に出会うことはあると思うのですが、ベストな相手とはなかなか巡り合えません。その『ベスト』な相手こそが栄成だったんじゃないかなって。この10年の間、実歩乃もさまざまな人と出会ってきたはずなのに、どこかで何かが違うと感じていたと思うんです。彼女の心をギュッとつかんで離さないのは、10年間変わらず栄成でしたし、それほど他の人にはない魅力があったのだと思います」
――樋口さん的に栄成の「沼ポイント」はどこだと思いますか?
「本人は無意識だと思いますが、10年経っても昔のことをしっかり覚えているし、マメに動いてくれるし、笑顔も素敵で、ふとしたときに見せる可愛げもあるんです。
――沼にハマってるかもしれませんね(笑)
「でも現場でも『栄成って悪い男だよね。クズだよね』という声もあれば、肯定から入る人もいて、意見が分かれるのが面白いなと思います。ちなみに私は肯定派で『きっと栄成にも付き合えなかった理由があったんじゃないか』と考えていたので、自分にも『沼っちゃう要素があるんだな』と気づきました(笑)。
栄成ってすごくうれしい言葉をくれるし、仕事でも助けてくれるし、当たり前のように昔のことを思い出してくれる。そうした一つひとつが魅力的なので、悪い人に見えなくて...。その一方で、優しいと思ったら急に引くこともある。その緩急が沼らせ要素なのだと思います」
――池田さんの印象を教えてください
「まず思ったのが、顔がとっても小さい(笑)。最初は、漫画の栄成が飛び出してきたのかと錯覚するほどスタイルが良いなと思いましたね。
池田さんは一見クールに見えますが、お話しすると気遣ってくださるし、とても面白い方です。共通点として、私は三姉妹の末っ子で、池田さんも三きょうだいの末っ子なので、似ている部分が多く、初日からすぐに打ち解けられました。今回、触れ合うシーンが多かったこともあり、安心感を持てましたね」
――本作は「10年」がキーワードのひとつですが、樋口さんにとって「10年」ってどんな期間ですか?
「10年って、本当に何もかも変わりますよね。10年前の私は、『後悔しちゃいけない』というマインドでいたのですが、今では『後悔するということは、それほど向き合っていた...ということなんだろうな』、『後悔なんてすればするほどいいかも』と思うようになったんです。
たとえば、17歳だった10年前の自分が本作を読んだとしたら、理解できないことも多かったでしょうし、『好きなら言えばいいじゃん!』ともどかしさを感じていたと思うんです。でも、今の年齢で読むと『リアルってきっとこうなんだろうな』と納得できる自分がいる。
ここからさらに10年が経ち、再びこの物語に触れたとき、自分がどんな印象を受けるのか。また違う見方や捉え方をするんだろうなと思うと、10年後が楽しみです」
文・写真=浜瀬将樹
メイク=林万希子 スタイリスト=コバヤシリョウコ
衣装クレジット=LEJA、Jouete
ドラマフィル「本命じゃなきゃよかったのに」公式サイトはこちら
放送情報
ドラマフィル「本命じゃなきゃよかったのに」
放送日時:1月9日(金)より順次放送(MBSは毎週金曜1:29~/初回は1:59スタート)
放送局:MBS(毎日放送)、tvk、テレ玉、群馬テレビ、とちテレ、チバテレ
原作:水谷愛「本命じゃなきゃよかったのに」(小学館「フラワーコミックススペシャル」刊)
出演:樋口日奈、池田匡志、草川直弥、水戸由菜、日比美思ほか
©水谷愛/小学館/「本命じゃなきゃよかったのに」製作委員会・MBS

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