アメリカ音楽界の異端児にして、ブルースの精神を今に伝える存在。世代もスタイルも超えて、ふたりの“リアル・ブルースマン”が出会った。

91歳のブルース・レジェンド、ソウルシンガーのボビー・ラッシュと、現代を代表するギタリストでシンガーソングライターのケニー・ウェイン・シェパードによるコラボレーション・アルバム『YOUNG FASHIONED WAYS』が、ついに配信開始となった。

世代を超えたブルースの結晶『YOUNG FASHIONED WAYS』

本作は、全10曲のオリジナル曲をふたりが共同で作曲・録音した一枚。

ケニーの切れ味鋭いギターと、ボビーのソウルフルなボーカル&ハーモニカが織りなすサウンドは、古き良きブルースの魂を現代にアップデートしたような強烈な存在感を放っている。

先行シングルとして公開された「Who Was That」は、マーク・ウォールバーグ主演の映画『フライト・リスク』でも起用されるなど、注目度も高い。

音楽が年齢を超える。ふたりの“ブルース”に込めた想い

「これほど100%本物のアルバムは、そうそう見つかるものではありません」と語るケニー・ウェイン・シェパード。「年齢差がいちばんの話題になるけれど、僕たちはブルースという同じ言葉を話している。演奏を始めたら、年齢なんて関係なかった」と振り返る。

一方、91歳のボビー・ラッシュは「流行についていこうと努力してきたオールドマンを、若い感性が迎え入れてくれたことに感謝している」と述べ、「音楽が私を若くしてくれる。(中略)こんなブルース・アルバムは、近年ほとんどなかった」と喜びを語っている。

ブルース界の異才2人、その軌跡

ボビー・ラッシュは、グラミー賞「最優秀トラディショナル・ブルース・アルバム」3回受賞、ブルース・ミュージック・アワード16回受賞など、ブルース界の真のレジェンド。ブルース、ミシシッピ、リズム&ブルースの殿堂にも名を連ねる。

対するケニー・ウェイン・シェパードは、グラミー賞5度ノミネート、8つのビルボード・ロックチャートTOP10シングルを持つ実力派ギタリスト。B.B.キングやクラプトンと肩を並べた名盤『Trouble Is…』は、ブルースチャートの最長ランクイン記録を樹立している。

本物だけが鳴らせる、リアル・ブルースの音

この『YOUNG FASHIONED WAYS』は、単なるコラボではない。それは、“本物”同士が共鳴して生まれた、現在進行形のブルースの記録だ。

デジタル全盛の今だからこそ、ルーツに根差した音楽が胸を打つ。魂が震えるようなギター、語るように響くボーカル。

音楽の原点を思い出させてくれる、そんなアルバムがここにある。

『YOUNG FASHIONED WAYS(ヤング・ファッションド・ウェイズ)』
レーベル:RAM Records and Deep Rush Records
配信リンク:https://orcd.co/brkws-yfw

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001260.000055377.html

(山之内渉)

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