約650年の歴史を持つ日本の伝統芸能「能」。その粋を、食と空間を融合させた新たな形で堪能できる「渋谷能」が今年も開幕。
全四夜で織りなされる幽玄な舞と音の世界に加え、今年はセルリアンタワー東急ホテルのレストランとのタイアップで食と伝統芸能の融合を楽しめる特別なプランも用意。能の深い世界観で、心と舌を豊かにする極上の時間が待っている。
歴史と革新が交差する、次世代の能公演「渋谷能」
2019年にスタートした渋谷能は、未来を担う能楽師が芸を磨くための挑戦の場として誕生した舞台。今年もセルリアンタワー能楽堂にて、金春流・宝生流・喜多流・和泉流の各流派が出演し、2025年8月から2026年3月にかけて四夜にわたり公演が行われる。
各夜の演目は能楽師自ら選定。第一夜では、神の使いである狐が鍛冶師に協力して剣を打ち上げる「小鍛冶 白頭」。第二夜には夫に見捨てられ鬼となった女の生霊が現れる「鉄輪」。第三夜では武将の霊が現れ、仏の加護で戦に勝利した話を語る「白田村」が演じられる。千秋楽にはシテ方五流による仕舞や舞囃子、狂言を一度に楽しめる特別構成となっている。
トークタイムや事前講座も充実しており、出演者の素顔や解釈を深く知ることができるのもいい。
食と空間を極めた通し券、特別な四夜を演出
今年初登場の「ホテルタイアップ付き通し券」は、鑑賞の前後に上質な食体験を加えた特別プラン。第一夜から第三夜には、それぞれ異なるスタイルのアフタヌーンティーが用意されている。
たとえば、第一夜は「Japanese Cuisine 桜丘」で和風スイーツと抹茶。

千秋楽となる第四夜では、数寄屋造りの料亭「セルリアンタワー数寄屋」で会席料理を味わい、隣接の特別観覧席から能を鑑賞するという、まさに一期一会の贅沢な時間が演出される。

多言語対応と講座で深まる理解、五感で味わう能体験
能に馴染みのない人や海外からの来訪者も楽しめるよう、第一夜から第三夜には多言語字幕システム「能サポ」を有料貸出。タブレットを通じて舞台と連動した解説が表示される仕組みで、初鑑賞でも安心して楽しめる配慮がなされている。

また、公演に先立ち行われる事前講座では、出演する能楽師が講師となり、演目や見どころについて語る。これは、演者本人から直接聞ける貴重な機会であり、観賞への理解と期待を高めてくれる。

渋谷能は、能楽の真髄に触れるだけでなく、食・空間・対話を通じて深く味わうことができる特別な体験の場。演目の選定から舞台演出、食事のセレクトまで細部にわたって配慮されたこの通し券は、大人の教養と美意識を満たす贅沢なひとときを約束してくれる。伝統と現代が交差するこの舞台で、特別な夜を過ごしてみてはいかがだろうか。
渋谷能
会場:セルリアンタワー能楽堂
所在地:渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー地下2階
チケット発売日:MY Bunkamura先行発売 6月13日(金)10:00~23:59 (先着制)
一般発売 6月14日(土)10:00~6月20日(金)23:59
公演・チケット情報:https://www.ceruleantower-noh.com/lineup/2025/202508.html
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000222.000031037.html
(Fumiya Maki)