GINZA SIX中央吹き抜け空間にて9月より、現代アートの巨匠ジュリアン・オピーによる最新作「Marathon. Women.」の展示が始まる。LEDによる大型映像インスタレーションは、躍動する女性ランナーの姿を描き、館内に新たな動きと視覚体験をもたらす。

知的刺激を得られるこの空間は、都市を楽しむ大人にこそふさわしい滞在の一幕となるはずだ。

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掲載元:GINZA SIX公式サイト

動きのあるアートが広がる、銀座の中心で

GINZA SIXの象徴である吹き抜け空間に登場する「Marathon. Women.」は、空間全体を舞台とする映像作品。LEDサイネージに映し出されるのは、カラフルな線で描かれた7人の女性スプリンター。彼女たちはそれぞれ異なる色とスピードで、終わりのないマラソンを走り続ける。

GINZA SIX|吹き抜けの空間にジュリアン・オピーの最新作「Marathon. Women.」を展示
©Julian Opie

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作品は、高さ1メートル・幅10メートル・奥行8メートルの大型スクリーンで展開され、上下左右どこからでもその動きを楽しめる設計。吹き抜けを囲む2階から5階の各フロアから、異なる角度で立体的に作品を鑑賞できるのが最大の魅力だ。これはGINZA SIXで初めて「動き」を主題にした展示であり、建築空間との対話を意識した構成になっている。

また、LEDの映像が空中に浮かぶように設置されているため、視覚的にも強烈な印象を残す。

現代アートと都市空間の幸福な関係

今回の展示を手がけたジュリアン・オピーは、ロンドンを拠点に世界各国で活躍する現代美術家。彼の作品は古典的な肖像画、日本の浮世絵、公共サインなどにインスピレーションを得た、極めてシンプルな造形美が特徴で、一目で彼の作品とわかる独自性をもつ。

その表現の根底には、「人間はどのようにイメージを理解するか」という問いがある。今回のランナーたちの姿も、顔やディテールを描かない抽象的なフォルムで構成されているにもかかわらず、誰もが「走る」という行為を直感的に理解できる。それは、我々が日常の中で持つ視覚認識の力を逆照射するような仕掛けでもある。

GINZA SIX|吹き抜けの空間にジュリアン・オピーの最新作「Marathon. Women.」を展示
©Julian Opie

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オピーは、ニューヨークやロンドン、香港など都市空間でのプロジェクトも多数手がけており、建築や人の流れとの関係性を重視するアーティストだ。

今回の作品も、GINZA SIXという華やかな商業空間に自然に溶け込みながら、来館者の目線を止め、思考を促す装置として機能するだろう。

鑑賞ではなく、体験としての現代アート

GINZA SIXでの本展示は9月11日(木)から約1年間を予定しており、ショッピングや食事の合間に自然と作品と向き合うことができる。中央吹き抜けという開放的な舞台にふさわしく、混雑する銀座のなかにありながらも、作品の前ではふと足を止めて静かな対話が生まれるはずだ。

GINZA SIXが提案するのは、買い物以上の過ごし方。自分の足で歩き、目で見て、思考する。そんな感覚を呼び覚ますこの展示は、日常の中でふとアートと向き合う瞬間の豊かさを、再確認させてくれるだろう。

GINZA SIX ジュリアン・オピー「Marathon. Women.」
会場:GINZA SIX 2F 中央吹き抜け
所在地:東京都中央区銀座6丁目10-1
ジュリアン・オピー インタビュー:https://ginza6.tokyo/gsix2025/art/interview
※ 9月11日(木)公開予定

PR TIMES:http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000138594.html

(Fumiya Maki)

※「Marathon. Women.」画像はイメージ・予告なく変更になる場合あり
©Julian Opie

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